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【ときあかし】うごきを あらはす ことば もちいりかたの かたちと そのもちいる きまりの かなめを まとめる

【ときあかし】うごきを あらはす ことば もちいりかたの かたちと そのもちいる きまりの かなめを まとめる


うごきをあらはすことば もちいりかたのかたちとそのもちいるきまりのかなめをまとめる
● うごきをあらはすことばのもちいりかた
 
うごきをあらはすことばのもちいりかた……ことばがもちいるときのかたち。
 
ことばがもちいるときのかたちは、まだおきていないことをしめすかたち・うごきをあらはすことばにつくかたち・おわりやとめるかたち・なまへのことばにつくかたち・かりにさだめるかたち・あいてにおこなうようにしめすかたちのむっつのたぐい。
 
● うごきをあらはすことばのもちいりかたのかたちのきまり
 
うごきをあらはすことばのもちいりかたのかたちは、ふみのなかでのもちいりかたによってきまる。
 
① まだおきていないことをしめすかたち……「ない」「う・よう」につらなる。
 
(たとへ) だれともはなさ(まだおきていないことをしめすかたち)ない。 かきものをよも(まだおきていないことをしめすかたち)う。
 
② うごきをあらはすことばにつくかたち
 
……「ます」「た(だ)・て(で)」につらなる。
 
(たとへ) おゆにはいり(うごきをあらはすことばにつくかたち)ます。 かれにあっ(うごきをあらはすことばにつくかたち)てたしかめる。
 
……なかでとめるきまりにもちいる。
 
(たとへ) あめがふり(うごきをあらはすことばにつくかたち)、かみなりがなる。
 
③ ふみのおわりやとめるかたち……そこでふみがおわる(いいきる)。
 
(たとへ) すやすやとねむる(ふみのおわりやとめるかたち)。
 
④ なまえのことばにつらねるかたち……なまへのことば(とき・こと)につらなる。
 
(たとへ) とびらをあける (なまえのことばにつらねるかたち) ときは、かるくたたきましょう。
 
⑤ かりにさだめるかたち……「ば」につらなる。
 
(たとへ) あすになれ(かりにさだめるかたち)ば、あめがやむだろう。
 
⑥ あいてにしてほしいことをしめすかたち……あいてにしてほしいことをしめしてふみをいいきる。
 
(たとへ) はやくこい(あいてにしてほしいことをしめすかたち)。
 
 
 
ときあかし
1 うごきをあらはすことばのもちいりかたのかたち
うごきをあらはすことばなどのもちいりかたがあることばは、ふみのなかでのもちいられかた(きれるかつづくか、どのようなことばがつづくか)によってかたちがさまざまにかはります。
 
ことばがもちいる(かたちがかわる)ときのひとつひとつのかたちをもちいるかたちといいます。
 
たとえば、うごきをあらはすことば「いく」のもちいるときのかたちはつぎのようになります。
 
いか(ない)……まだおきていないことをしめすかたち
 
いこ(う) ……まだおきていないことをしめすかたち
 
いき(ます)……うごきのことばにつらねるかたち
 
いっ(た) ……うごきのことばにつらねるかたち
 
いく(。) ……ふみのおわりやふみをとめるかたち
 
いく(とき)……なまへのことばにつらねるかたち
 
いけ(ば) ……かりにさだめるかたち
 
いけ(。) ……あいてにおこなうようにしめすかたち
 
うへのたとへをみてわかるように、ひとつひとつのもちいりかたのかたちにはなまへがついています。
 
もちいりかたのかたちには、まだおきていないことをしめすかたちみぜんけい・うごきのことばにつらねるかたち・ふみのおわりやふみをとめるかたちしゅうしけい・なまへのことばにつらねるかたちれんたいけい・かりにさだめるかたちかていけい・あいてにおこなうようにしめすかたちめいれいけいのむっつのたぐいがあります。
 
むっつのもちいりかたのかたちのなまへをこのならびでしっかりとおぼえましょう。
 
うごきをあらはすことばとおなじもちいりかたであるかたちをあらはすことば・かたちをあらはすことばにうごきをあらはすことばがついたことばにももちいりかたがあります。
 
かたちをあらはすことばとかたちをあらはすことばにうごきをあらはすことばがついたことばのもちいりかたのかたちは、
 
うへのうちあいてにおこなうようにしめすかたちをのぞいたいつつになります。
 
おさへるところ
「もちいりかたのかたち」と「もちいりかたのたぐい」をしっかりとわけよう。
 
「もちいりかたのかたち」は、ことばがもちいるときのひとつひとつのかたちのこと。
 
「もちいりかたのたぐい」は、ことばのもちいりかたのしかたをたぐいでわけたもの。
 
 
むっつのたぐいあるもちいりかたのかたちをまとめたものをもちいりかたをおもてにまとめるといいます。
 
たとへとして「いく」のもちいりかたをしめしておきます。
 
もちいりかたをおもてにまとめる
 
もとのかたち
ことばのねもと 「か」
まだおきていないことをしめすかたち 「かか」
うごきのことばにつらねるかたち 「かき」
ふみのおわりやふみをとめるかたち 「かく。」
なまへのことばにつらねるかたち 「かく」
かりにさだめるかたち 「かけ」
あいてにおこなうようにしめすかたち 「かけ」
 
「―か」とあるのは、まだおきていないことをしめすかたちにもちいることばのうしろのことばが「か」であることをあらはしています。ほかもおなじです。
 
2 うごきをあらはすことばのもちいりかたのかたちのもちいるきまり
あるうごきをあらはすことばがふみのなかでどのもちいりかたのかたちになるかは、ふみのなかでのもちいられかた(もちいるきまりようほう)によってきまります。
 
それぞれのもちいりかたのかたちの主なもちいるきまりは、つぎのとおりです。
 
(1) まだおきていないことをしめすかたちのもちいるきまり
 
うごきをあらはすことばのまだおきていないことをしめすかたちは、「ない」や「う」「よう」につらなります。
 
もう たれとも はなさない。(「はなす」のまだおきていないことをしめすかたち)
 
いへに こもって まきものを よもう。(「よむ」のまだおきていないことをしめすかたち)
 
あすは まなびやなので、もう ねよう。(「ねる」のまだおきていないことをしめすかたち)
 
(2) うごきのことばにつらねるかたちのもちいるきまり
 
うごきをあらはすことばのうごきのことばにつらねるかたちは、「ます」や「た(だ)」「て(で)」につらなります。
 
あす、おゆに はいります。(「はいる」のうごきのことばにつらねるかたち)
 
からすが とんで いるのが みえた。(「みえる」のうごきのことばにつらねるかたち)
 
かれに あって まことを たしかめる。(「あう」のうごきのことばにつらねるかたち)
 
また、ふみがそこでとめたあとでまたつづくときにも、うごきのことばにつらねるかたちがもちいられます。
 
このようなうごきのことばにつらねるかたちのもちいるきまりをふみのなかでとめるもちいりかたといいます。
 
ふみのなかでとめるもちいりかたのとき、うごきのことばにつらねるかたちのすぐあとにいきつぎのしるし(、)がつきます。
 
あめが ふり、かみなりが なる。(「ふる」のうごきのことばにつらねるかたち)
 
ふみのなかでとめるもちいりかたのもちいるきまりは、うごきをあらはすことばにかぎらず、
 
かたちをあらはすことばやかたちをあらはすことばにうごきをあらはすことばがついたことばのうごきのことばにつらねるかたちにもあります。
 
(3) ふみのおわりやふみをとめるかたちのもちいりかた
 
うごきをあらはすことばのふみのおわりやふみをとめるかたちのもちいりかたは、そこでふみがおわる(いいきる)ときにもちいます。
 
あかちゃんが すやすやと ねる。(「ねる」のふみのおわりやふみをとめるかたちのもちいりかた)
 
ふみのおわりやふみをとめるかたちは、いいきりのかたちともいい、ことばのもととなるかたちです。
 
 
うごきをあらはすことばのふみのおわりやふみをとめるかたちには、うごきをたすくことばやたすくことばにつらなるもちいりかたもあります。
 
・あめが ふるそうだ (うごきをたすくことば) 。(「ふる」のふみのおわりやふみをとめるかたち)
 
・おさけを のむと (うごきをたすくことば) 、かほが あかく なる。(「のむ」のふみのおわりやふみをとめるかたち)
 
(4) なまへのことばにつらねるかたちのもちいりかた
 
うごきをあらはすことばのなまへのことばにつらねるかたちは、「とき」「こと」のようななまへをあらはすことばにつらなります。
 
とびらを あける ときは、かるくたたきましょう。(「あける」のなまへのことばにつらねるかたち)
 
をしえる ことは、まなぶ ことでも ある。(「をしえる」「まなぶ」のなまへのことばにつらねるかたち)
 
もっとしる
なまへのことばにつらねるかたちには、うごきをあらはすことばやたすくことばにつらなるもちいりかたもあります。
 
・どうやら ためしあひが はじまるようだ (うごきをたすくことば) 。(「はじまる」のなまへのことばにつらねるかたち)
 
・けむりを すうの(たすくことば) は、からだに わるい。(「すう」のなまへのことばにつらねるかたち)
 
(5) かりにさだめるかたちのもちいるきまり
 
うごきをあらはすことばのかりにさだめるかたちは、「ば」につらなります。
 
あすに なれば、あめが やむだろう。(「なる」のかりにさだめるかたち)
 
(6) あいてにおこなうようにしめすかたちのもちいるきまり
 
うごきをあらはすことばのあいてにおこなうようにしめすかたちは、あいてにおこなってほしいことしめすをいいきるときにもちいます。
 
はるよ、はやく こい。(「くる」の)
 
 
うごきをあらはすことばのもちいるかたちは、それにつづくことばやしるしによってみわけよう。
 
・まだおきないことをしめすかたち……「ない・う・よう」がつく。
 
・うごきをあらはすことばにつくかたち……「ます・た・て」、または、いきつぎのしるし(、)がつく。
 
・おはりやとめるかたち……まるじるし(。)がつく。
 
・なまへをあらはすことばにつくかたち……なまへをあらはすことば(とき・こと)が付く。
 
・かりにさだめるかたち……「ば」がつく。
 
・あいてになになにをしてのかたち……まるじるし(。)がつく。

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