【コ―ヒー】秋と夜長と大人のために

早お昼を食べ終わって、今食後のコーヒーを飲みながら、パソコンを打っている。

本やノート、眼鏡ケースなどが散乱している机の比較的安全地帯に鎮座しているマグカップを見ると幸せな気持ちが湧きあがってくる。

濃い琥珀色も大人の色味だが、その香ばしい香りが私の精神を落ち着けて、大人な文章を書き起こさせるのだ。

もうすぐ紅葉の季節が始まる。

紅葉の季節に飲むものといえば、コーヒーほどぴったりなものはないだろう。

紅茶派の方もいらっしゃるだろうか？

紅茶の明るい琥珀色は紅葉を美しく映す青空にとても似合って、紅茶も確かに良いとは思う。

しかし紅茶は紅葉した赤い葉と似た色で、色彩的なメリハリをつけるなら絶対コーヒーだ。

紅葉を静かに楽しめる年齢になったのが大人だが、コーヒーの苦い味は人生を四季になぞらえて、秋を楽しめる自分になったことを実感させる。

シックな装いにもやはりコーヒーのような気がしてくる。

とてもよく晴れた暖かな日には紅茶も良いと思うが、少し肌寒く感じる日は軽いコートとコーヒーを手に取るだろう。

大人は夜が子供より長い。

秋の夜長にお酒を嗜まない方は、カフェインレスコーヒーなどいかがだろうか？

カフェイン含有量が少なく眠りを妨げないばかりでなく、その色と香りが芳醇な夜へと誘う。

コーヒーというと朝のイメージをもたれるかもしれないが、皆が寝静まった後の静謐な夜の書斎やリビングのほのかな灯りの中に濃い琥珀色と疲れをいやす素晴らしい香りのする飲み物は合うのではなかろうか。

赤ワインほど合わないと思う方も多いのは承知しているが、アルコールは少量なら問題ないが、多量に飲むと眠りを妨げる。

その点では、カフェインレスコーヒーの方が良い気がする。

そして、コーヒーは本や新聞、手紙のインクの香りとコーヒーはとてつもなく相性が良い。

ぺージをめくる音にゆったりとした気持ちになり、コーヒーの麗しい香りに包まれながら、眠りにつくのも素敵なことだ。

秋にはコーヒーが似合う。

夜にもコーヒーが似合う。

大人にもコーヒーが似合う。

この3つを言いたかったわけだが、コーヒーは春夏秋冬飲むよという方も夜が一番過ごしやすいのは秋と考えたら、秋を推した私の気持ちも分かっていただけると思う。

これから夜を大いに楽しもうと思っていらっしゃる大人の皆さん。

夜の読書のおともにコーヒーも考えてくださったら、とても嬉しい。

最後まで読んでくださって、ありがとう。

あなたが幸せな秋を過ごせることを心から願って、筆をおく。

感謝。