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#17 髪の毛と人生

#17 髪の毛と人生



「髪の毛を制す者は人生を制す」みたいなポスターをいつか目にしたことがあります。

日本語だったか、英語だったか思い出せませんが、キビシイ!って思いました。


「髪の毛を制することができるかどうかって、遺伝子レベルの髪質でかなり、かなり左右されるんだよー」って、通りがかりの美容院のそのポスターをうらめしく眺めました。「制する」という表現がいらない髪の毛の人、たくさんいるよー!!


私は12歳くらいからかな、ずーっと髪の毛に苦労しています。太い・多い・硬い・癖毛・ツヤ無しのそろいっぷりで、自分の髪型を好きになれたことって・・・人生で何度あったかなー。選ぶとしたら、小学校中学年、オールバックのポニーテールにリボンをつけていた頃かな。笑。リボンをつけるの、楽しかったです。



ただ、心のどこかで、そのキャッチコピーに説得力も感じました。

自分のベストができあがって鏡の前で笑えるのと、「あーもう大変」と思いながら苦戦した挙句にため息をついて出かけるのでは、一日の始まりの心持ちが違うだろうなー。365日毎日繰り返されるわけで、物事のとらえ方にも影響してきた気さえします。


美容院の雑誌で、「多さ・太さ・硬さ・クセ」がマックスの人の髪型を探すものの、4拍子そろうことは非常に珍しく、すくなーいオプションの中から自分に合うものを探すのも大変。

何をどうしてもシュッとなってくれなくて、唯一の頼みが縮毛矯正でしたが、あれも「太さと硬さ」がある場合、シャッキーンてなってしまうのです★。(昨今は技術が上がっているかもしれません。日本の美容院に行かれていないので、そこは変化しているかも??)



そろそろ身だしなみとして白髪染めをしてみようと、半ば義務感で、ここ5-6年お世話になっている日本人の美容師さんのところへ行きました。

「とにかく重たいのでボブで短めに、そうしたら毎朝ヘアアイロンを頑張れるかも・・・しれません。それにしても広がっちゃたりするので半分は結べるくらいで。ヘアアイロンが続かなかったら縮毛矯正をかけにこようかと・・・。」

とモゴモゴと言った私。

でもそれは実は前回も言ったことで、ヘアアイロン、続きませんでした。笑。めんどくさい!でも縮毛矯正は高いうえに、シャッキーンもちょっとなぁという気持ちで踏ん切りがつかず、結局あきらめて、伸びるだけ伸びている状態★。


「はーい」

と言った美容師さんですが、途中から、やけにザクザク切っているなぁとは思っていました。スイッチが入ったみたいな切りっぷり。

しばらくして我に返ったように「やっぱりクセを生かしたいですよね」と。

「まぁ・・・そうできたらいいですね・・・」

と相槌はうちましたが、クセを殺すつもりの注文を変えたわけではありませんでした。そのオプションも考えたことはありますが、「難しいと思います」と言われるのが常でした。


しかして、できあがったのは、ボリューム感のあるボブで、クセをムースで強めに出した無造作ヘア・・・と言ってもいいでしょうか、という感じでした。

ツヤ無しで真っ黒、そして白髪の線が目立っていたのが、カラーで明るい色になっています。


と言いましても、髪の毛戦争の古参兵としては、手放しには喜べませんでした。

美容師さんのゴッドハンドによる一時的なスタイルとなる可能性があったからです。

私の腕だと以下のようになるのでは・・・という不安がぬぐえず。

・ボリューム感 -> ボンバー
・遊び心のあるハネ -> 制御不能の乱れ
・無造作ヘア -> ボサボサ

美容院の帰り道はウキウキしたのに、次の日になると「お前には従わないぜー」とばかりに暴れるのが私の髪の毛。

今まで何度やられたことか。

美容師さんにしか服従しない奴等を侮れない・・・。



緊張の次の日。


前日ほどにはできなかったのですが、何となく、「あきらめてない・無理してない」雰囲気にはできたような気がします。

清潔に保っていても(&疲れてなくても)「疲労感」がでてしまう私の髪質で「あきらめてない」雰囲気は上等。

また、私の髪質で縮毛矯正をすると、無理やりの真っすぐになってしまっていたので「無理してない」感も嬉しい。


初めて、クセを生かそうとしています。

生まれ落ちたときから反抗期のワタシの髪。押さえつけたり、ため息をついてあきらめたりしてきました。髪の毛もチョコっと喜んでいるかもしれません。


髪の毛だけではなくて、自分のクセにダメ出しばっかりしてないで、生かすことも考えてみようかなと思ったり。

「あきらめてない・無理してない」も・・・人生に反映できるかな、とも思ったり。


あのキャッチコピー、英語だったかなーと思って検索していたら、面白い髪の毛名言(?)がいくつか見つかりましたのでシェアしてみます。訳はすべて私が勝手につけました。

I have a new hairstyle today, it's called "I tried."

今日の髪型新しいの。”私はがんばった”ってスタイル。

どうにもならなかったとき、ユーモラスに言いたい感じです。全部言わなくても、自分の酷い髪形に友だちからの視線を感じたタイミングで、"I know. I tried.(分かってる。頑張ってはみたの。)"と言ってもいいでしょう。両手をあげつつオーバーに言っても、真面目にうなづきつつ言っても、どちらも面白そうです。

ちなみにこの"I tried."はまっすぐな褒めことばへの返事にも使えます。以前、いつも作業着っぽい服ばかりの人がパリッとスーツを着ていた時に褒めたら、"Thanks! I tried!"「ありがとう!今日はがんばったんだ!」という感じで、ちょっと照れつつ、スーツの襟を正しつつ言われました。


Sure, my life isn't perfect but my hair is.
もちろん、人生は完璧じゃない。だけど私の髪は完璧。
言ってみたい!!!これ言ってみたいです!!!ホントに言ってみたい。


If my hair looks good, I can deal with anything.
髪がきまってたら、何にだって対応できるわ。
強気ー。すてきー。あこがれー。


good hair, good mood, good day.
髪の毛ヨシ、気分ヨシ、今日もいい日。

うんうん。これくらいの境地が今の目標かなー。



こうして髪の毛についての書きかけ日記がある中で、子どもを保育園に送りました。

保育園の教室の小窓から先生が顔を出し、駐車場で車を降りた別の先生に向かって。

OH MY GOD!!! YOUR HAIR LOOKS SOOOOO GOOOOOOOD!!!
ちょっとー!!!髪の毛スゴイいいじゃん!!!

と、ものすごい大声。言われたほうは頭をフリフリしながら小窓に向かって、2人でキャイキャイと髪の毛談義で大盛り上がり。

また一つ、今朝みた髪の毛名言が浮かんでいました。

Never underestimate the power of a great hair day.
髪型がキマッた日のパワーを侮ることなかれ。

今日はきっと、いつもより更に多くの子どもたちが、あの幸せパワーいっぱいの先生に褒められ、抱きしめられ、愛されることでしょう。笑。


そして教室に入り、先生にあいさつをすると、先生が子どもの髪型を褒めてくれました。私と一緒にカットに行ったので短くなっていたのです。先生は更に私を見て、

Your hair looks great too!
あなたの髪も素敵よ!

と言ってくれました。

生まれ落ちた瞬間から剛毛を抱える私、人生で「髪の毛」を褒められたことなんて、ホントに片手で足りるくらいです。


先生の笑顔を心の中でスナップショット。



勝負にでてくれた美容師さんに感謝しつつ、今日はいい日にしたいです。



わー。長くなってしまいました。
今日も読んでくださってありがとうございます!




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最近リストラされた40代です。復活への記録になりますようにー。
どうにかお仕事をもらえて、しばらく投稿をお休みします。

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