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#8【葛飾北斎】富嶽三十六景「青山円座松」

#8【葛飾北斎】富嶽三十六景「青山円座松」


皆様こんにちは!
絵画インストラクターの松本です。

富嶽三十六景のパターンは
3つあると分析していて

●雄大な自然の中の富士山
●人々の暮らしの向こうに富士山
●自然と人と掛け合わせ富士山

今回は
「人々の暮らしの向こうに富士山」
です。(^^♪

江戸時代の人々の日常にご注目!

葛飾北斎ってどんな画家?
  • 江戸本所割下水にうまれる(1760-1849)
  • 浮世絵(木版画)の風景画というジャンルを築く
  • 画狂老人と呼ぶほど絵に人生を捧げる
  • 引っ越し93回!
  • 金銭管理が下手で画料はほぼ借金返済に
浮世絵「富嶽三十六景」って?
  • 全46枚!
  • 当初は36枚の予定が人気が出たため10枚追加された
  • 富士山を色々な場所から描く
  • 鮮やかな青「ベロ藍」プルシアンブルーの使用
  • 西欧諸国でジャポニスム(日本趣味)の要因となる

富嶽三十六景「青山円座松」あおやまえんざまつ


青山円座松

青山竜岩寺(現在 東京都渋谷区神宮前「龍巌寺」)の庭にあった円座松。
枝が約5.6m広がっており、江戸の名所でした。
このように広がりのある松を笠松といいます。
つい見入ってしまいますね!

富士山
実は白い雲で「逆さ富士」が表現されています。
富士山

酒宴をする人々と
父子が歩く姿
酒宴
美味しそうに酒を飲む人たち。
楽しそう!

坂道をお父さんが手ぬぐいで
子供を引っ張ってあげています。
お父さん優しいです・・・!
「あれが富士山だよ」
と声が聞こえそうです。

掃除をする人
酒宴をする人々と対照的。
よく手を動かして働いている感。
掃除をする人

年中緑を絶やさない松は長寿の象徴

こちらは兼六園の松の写真です。
大きな松には支柱がしてありますね。
北斎の絵も支柱が描かれています。

兼六園

松並木や盆栽の松、庭園の松。
日本の風景になじみ深いですよね。
松は浮世絵に多く登場します。

拡大してみると北斎の松は松の葉が細かく描かれており、
彫師は泣いたんじゃないだろうか・・・と想像してしまいました。
Σ(゚Д゚)

松

こ、細かいです!

大きな三角を活かした北斎の構図


構図

大小の三角で構図が構成されています。
手前の松は濃い緑で細かく、富士山はグラデーションで木々は小さく省略され遠くに在る描き方です。

遠くにあるけども大きい。
富士山って格好良いなぁと惚れ惚れします。

精密な絵なのに、描かれているのが
ゆる~~く酒宴している方々。

仕事で遊んでいる北斎神。

この記事を書いている時のこと。

子「ママ何してるの?」
私「葛飾北斎の解説だよ」
子「何のためにそんなことしてるの?」
私「し、仕事だよ・・・」

子供の直球の質問にたじろきました。
構図の説明の三角を「ケチャップがかかってる」と笑い転げる子供たち。

そうだね。
ケチャップだね!!

以上「富嶽三十六景 青山円座松」の解説でした。
次回「富嶽三十六景 隠田水車」(おんでんのすいしゃ)の解説です。
子供たちに笑われつつ、北斎の魅力を伝えていきたいと思います。

お楽しみに☆

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