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#19【葛飾北斎】富嶽三十六景「常州牛掘」

#19【葛飾北斎】富嶽三十六景「常州牛掘」


皆様こんにちは!絵画インストラクターの松本です。

今日ご紹介する絵は
米をとぐ人が出てきます。

江戸時代も令和も、
米をとぐという作業が共通で
何だか親近感がわきますね!
(^^♪


葛飾北斎ってどんな画家?
  • 江戸本所割下水にうまれる(1760-1849)
  • 浮世絵(木版画)の風景画というジャンルを築く
  • 画狂老人と呼ぶほど絵に人生を捧げる
  • 引っ越し93回!
  • 金銭管理が下手で画料はほぼ借金返済に
浮世絵「富嶽三十六景」って?
  • 全46枚!
  • 当初は36枚の予定が人気が出たため10枚追加された
  • 富士山を色々な場所から描く
  • 鮮やかな青「ベロ藍」プルシアンブルーの使用
  • 西欧諸国でジャポニスム(日本趣味)の要因となる
 

富嶽三十六景「常州牛掘」じょうしゅううしぼり


プルシアンブルーが美しい1枚です!!
夜明け前の深い青、
静けさの中はじまる生活。

常州牛堀

この舟は「苫舟」(とまぶね)といいます。
舟底が浅く屋根があるのが特徴です。

苫(とま)---スゲなどで編んだ風雨を防ぐもの。
苫舟---苫で屋根がつくられた舟。

常州---常陸国(ひたちのくに)
牛堀---現在の茨城県潮来市あたり
    常陸利根川の左岸

常州牛堀は
霞ヶ浦南端の水郷で
多くの舟が往来していました。

富士山
朝の静けさのなか。

富士山

白鷺(しらさぎ)
静けさの中、
2羽の羽音が聴こえるようです。

白鷺

米のとぎ汁を流す人
この音に驚いて
白鷺が飛び立ったのでしょう。

米

江戸時代、
荷舟で暮らす船頭さんがいたのですね。

常州牛堀の現在

茨城県潮来市
常陸利根川(ひたちとねがわ)です

常陸利根川

絵と同じ川があると思うと

歴史を感じて嬉しいです。
(^^♪

こちらは
稲荷山公園からみた市街地です。


茨城県

展望台があるので
お近くの方は
見学に行ってみてはいかがでしょうか。
(^^♪

園内には野口雨情の詩碑があります。

北斎の構図 大胆な切り取りと対角線


大胆な構図が北斎の特徴の一つ。
今回は
対角線上に大きく舟を配置しています。

構図

また
舟を全て描くのではなく、
半分切り取ることで
大きさが表現されていますね。
(^^♪

以上「富嶽三十六景 常州牛堀」でした。
次回「富嶽三十六景 東海道品川御殿山ノ不二」
(とうかいどうしながわごてんやまのふじ)の解説です。

お楽しみに!

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