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#27【葛飾北斎】富嶽三十六景「相州梅澤左」

#27【葛飾北斎】富嶽三十六景「相州梅澤左」


皆様こんにちは。
絵画インストラクターの松本です。

今回は縁起の良い
鶴と富士山の組み合わせです!


葛飾北斎ってどんな画家?
  • 江戸本所割下水にうまれる(1760-1849)
  • 浮世絵(木版画)の風景画というジャンルを築く
  • 画狂老人と呼ぶほど絵に人生を捧げる
  • 引っ越し93回!
  • 金銭管理が下手で画料はほぼ借金返済に
浮世絵「富嶽三十六景」って?
  • 全46枚!
  • 当初は36枚の予定が人気が出たため10枚追加された
  • 富士山を色々な場所から描く
  • 鮮やかな青「ベロ藍」プルシアンブルーの使用
  • 西欧諸国でジャポニスム(日本趣味)の要因となる

富嶽三十六景「相州梅澤左(左=庄)」そうしゅううめざわのしょう

紅の雲、藍の富士山、鶴!!
美しくて見惚れます!!

 相州梅沢庄


富士山
夜明け前。
プルシアンブルーで
美しく着色しています。
富士山


タンチョウヅル。
漢字では「丹頂鶴」。
丹は赤の意味。
名前の通り、頭に赤い部分があります。
羽のフサフサ感まで描かれ優雅ですね!
丹頂鶴
全長140cm。
平成30年度NPOの調査では
約1,650羽と
環境省のレッドリストに分類され
保護活動が行われています。

現在は北海道でみられますが、
江戸時代は関東でもみられたとのこと。

全部で7羽描かれており、
七は「七福神」「七草」
「七観音(しちかんのん)」など
縁起のいい数字です。

お正月に飾るのにオススメの一枚です!
(^^♪

浮世絵には「相州梅澤左」と
しっかり描かれているのですが
「左」の所は「庄」の誤りだったと
解釈されています。
現在の神奈川県二宮町梅沢地区)

北斎の構図

今回の北斎の構図では、
左右に配置された雲が
対称の軸を中心に
線対称な図形となっています。
構図

右側に描かれた雲が大きいのは
きっちり左右対称にせず、
わざと左右差をだして
画面が単調にならない工夫をしているんですね。

以上「相州梅沢庄」でした。
次回「富嶽三十六景 相州箱根湖水(そうしゅうはこねのこすい)」の解説です。

お楽しみに!


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