メイン画像

#30【葛飾北斎】富嶽三十六景「駿州片倉茶園ノ不二」

#30【葛飾北斎】富嶽三十六景「駿州片倉茶園ノ不二」


皆様こんにちは!
絵画インストラクターの松本です。

静岡県といえばお茶!
令和2年度の生産統計第一位!
(農林水産省発表)
さすがです!

今回は静岡県が舞台になります。
(^^♪

葛飾北斎ってどんな画家?
  • 江戸本所割下水にうまれる(1760-1849)
  • 浮世絵(木版画)の風景画というジャンルを築く
  • 画狂老人と呼ぶほど絵に人生を捧げる
  • 引っ越し93回!
  • 金銭管理が下手で画料はほぼ借金返済に
浮世絵「富嶽三十六景」って?
  • 全46枚!
  • 当初は36枚の予定が人気が出たため10枚追加された
  • 富士山を色々な場所から描く
  • 鮮やかな青「ベロ藍」プルシアンブルーの使用
  • 西欧諸国でジャポニスム(日本趣味)の要因となる

富嶽三十六景「駿州片倉茶園ノ不二」すんしゅうかたくらちゃのえんのふじ


のどかな茶摘みの風景です。
富士山が穏やかに
人々を見守っています。

駿州片倉茶園ノ不二

富士山
雪が多く残っています。
富士山
現在の富士山
4月・・・富士山の雪量
9月・・・富士山の雪量

現在の雪量、旧暦、
江戸時代と現代の気候の変化、
茶摘みの時期をすりあわせると
ざっくり「春・夏」と考えられます。
(現在、5月が一番茶の収穫時期です)

茶摘み
女性たちが茶摘みをしています。
茶摘み

茶葉を運ぶ
男性たちが運んでいます。
運ぶ

馬も大活躍!
馬

皆で協力して
お茶摘みをしていたのですね!
(^^♪

描かれたのは静岡県のどこ?(諸説あり)

一つ目の可能性

「駿州片倉茶園ノ不二」という題名の
「片倉」がキーとなると、
中野村に東片倉・西片倉があったそうです。

中野村は静岡県富士市あたりです。

二つ目の可能性


片倉というのは「徳倉」の誤刻ではと
いわれています。

現在の静岡県駿東郡清水町あたりです。

茶園として有名ではありませんが
大きくなくとも
静岡であれば
集落として小さな村単位で

茶を生産していたことは
十分考えられます。

静岡県駿東郡清水町
本城山からみた富士山
清水町(本城山)から見た富士山

静岡県の方は
こんなに素晴らしい富士山を
毎日みれるのですね!!

国民的アニメの
小学3年生の女の子が活躍するアニメでは
ここから西側にある
清水市が舞台となっています。
(市と町で清水ちがいでした💦)

考察してみましたが・・・
この図は場所が不明です。


静岡ということは分かりますが、
いつか研究が進めば
地名の特定ができる・・・!
のかもしれません。
(^^;)

富士山、お茶、静岡県という
イメージは
国民的アニメから得たと思っていたのですが
北斎が浮世絵に描いてくれて
いたのですね!

北斎の構図


絵の上部まで茶畑を描き
茶畑の広さが表現されています。

茶畑

のどかで豊かな一枚です!

以上「駿州片倉茶園ノ不二」でした。
次回「富嶽三十六景 駿州大野新田」(すんしゅうおおのしんでん)の解説です。

お楽しみに!


アカウントを作成 して、もっと沢山の記事を読みませんか?


この記事が気に入ったら 絵画インストラクター松本 さんを応援しませんか?
メッセージを添えてチップを送ることができます。


この記事にコメントをしてみませんか?


絵画インストラクターの松本です。大人がゆったり楽しめる美術系のお話をお届けします。どうぞよろしくお願いいたします。

おすすめの記事
2023/07/16 04:24 - 絵画インストラクター松本
2023/07/16 04:09 - 絵画インストラクター松本
2023/07/10 16:45 - 絵画インストラクター松本
2023/07/8 06:42 - 絵画インストラクター松本
2023/07/6 01:49 - 絵画インストラクター松本
2023/07/5 06:46 - 絵画インストラクター松本