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ブラックペアン【映画・ドラマ・アニメ・小説・その他レビュー集】

ブラックペアン【映画・ドラマ・アニメ・小説・その他レビュー集】


タイトル:ブラックペアン
脚本:丑尾健太郎、神田優、槌谷健
演出:福澤克雄、田中健太、渡瀬暁彦、青山貴洋
主演:二宮和也
出演:SixTONES高地優吾
 
2018年にTBS日曜劇場で放送されていました。
主演は嵐の二宮和也です。
 
原作は海堂尊の医療小説です。
福澤克雄演出ですが池井戸潤ではありません。
当時放送されていた『週刊フジテレビ批評』のドラマ批評対談で、「海堂尊も池井戸潤になるんだなあ」と話されていたのをおぼえています。
 
海堂尊は医療小説の書き手として有名で、
『チーム・バチスタの栄光』
『ジェネラル・ルージュの凱旋』
あたりが有名ですね。
 
 
脚本のメインを務めるのは丑尾健太郎です。
福澤組の常連ですね。
ドラマでは
『小さな巨人』(長谷川博己主演)
『下町ロケット』(阿部寛主演)
『ノーサイド・ゲーム』(大泉洋主演)
『半沢直樹』(堺雅人主演、シーズン2のほう)
映画では
『七つの会議』(野村萬斎主演)
『半径1メートルの君~上を向いて歩こう~』(出演:ナインティナイン岡村隆史、JO1豆原一成、川尻蓮、川西拓実、木全翔也)
の脚本を書いています。
 
 
チーフ演出を務めるのは福澤克雄です。
今のTBSを代表する演出家の一人です。
担当作はドラマなら
『GOOD LUCK!!』(木村拓哉主演)
『砂の器』(中居正広主演)
『華麗なる一族』(木村拓哉主演)
『半沢直樹』(堺雅人主演、シーズン1と2両方)
『ルーズヴェルト・ゲーム』(唐沢寿明主演)
『下町ロケット』(阿部寛主演)
『陸王』(役所広司主演)
『ノーサイド・ゲーム』(大泉洋主演)
『ドラゴン桜 第2シリーズ』(阿部寛主演)
映画なら
『祈りの幕が下りる時』(阿部寛主演)
『七つの会議』(野村萬斎主演)
といったあたりです。
 
男臭いダイナミックな演出が持ち味です。
半沢直樹の「倍返しだ」のときなんかがその象徴ですが、俳優の顔をどアップにして決め台詞を言わせるっていうパターンをよくやります。というか『半沢直樹』以降は半分ネタみたいな感じでやってたりします。
昔ながらの時代劇みたいな感じで、良く言えばわかりやすくてスカッとする、悪く言えば深みを欠いた押しつけがましい演出です。
ゆえに好き嫌いが分かれます。
 
また、ドラマ冒頭20分くらいをCMなしで一気に見せていく、という手法もよく使います。
アバンタイトルの重要さをわかっているようで、筆者としてはけっこう好きな演出だったりします。
 
 
演出チームには田中健太も参加しています。
この『ブラックペアン』のあと、『恋はつづくよどこまでも』(上白石萌音主演)と『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(上白石萌音主演)のチーフ演出を担当します。
 
しかしほかの担当作といえば
『半沢直樹』(堺雅人主演)
『ルーズヴェルト・ゲーム』(唐沢寿明主演)
『下町ロケット』(阿部寛主演)
『陸王』(役所広司主演)
『集団左遷!!』(福山雅治主演)
『ノーサイド・ゲーム』(大泉洋主演)
(上記いずれもチーフ演出ではなく演出チームへの参加)
と言ったあたりで、チーフ演出を経験していたのも『小さな巨人』(長谷川博己主演)だったりして、もう完全に男臭い日曜劇場色強めの演出家のイメージでした。
それが火曜10時枠(この枠は『逃げるは恥だが役に立つ』に代表されるように若い女性をターゲットにしたラブストーリーを作ることが多い)に来たら『恋はつづくよどこまでも』が当たってしまったというわけです。
 
ちなみに『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』のあと、日曜劇場に戻って『DCU』(阿部寛主演)のチーフ演出をやったり『マイファミリー』(二宮和也主演、美 少年・那須雄登出演)の演出に加わったりしています。
 
 
さて、このドラマですが、やはり二宮和也がすばらしい。
「チンピラ演技」とドラマ評論家の成馬零一氏は表現していますが(《『ブラックペアン』嵐・二宮和也に拍手喝采、イラつかせる“チンピラ演技”の魅力とは》サイゾーウーマン掲載)、二宮和也のダークヒーローが見ていて非常にスカッとします。
恐らくですが、『マイファミリー』よりもおもしろいです。
一応期待する点というか、あえて注目すべき点を挙げるとするならば、父親役ってところですかね。
二宮和也自身、結婚して子どもをもうけました。本当の父親なわけです。
そこが『ブラックペアン』やっていたときと違う部分。
これまではどうしても青年役のイメージが抜けきらなかった感がありましたけど、『マイファミリー』で父親のイメージをものにできるのか、果たして。
 

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ポップカルチャー評論家
専門分野は映画、ドラマ、小説、アニメ
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