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パンドラの果実〜科学犯罪捜査ファイル〜【映画・ドラマ・アニメ・小説・その他レビュー集】

パンドラの果実〜科学犯罪捜査ファイル〜【映画・ドラマ・アニメ・小説・その他レビュー集】


タイトル:パンドラの果実〜科学犯罪捜査ファイル〜
脚本:福田哲平、関久代
演出:羽住英一郎
主演:ディーン・フジオカ
 
2022年4月から始まったドラマです。
第一話まで見ました。
 
監督を務めるのは羽住英一郎。
海猿シリーズの演出を手掛けた人です。筆者的にはTBSとWOWOWの共同制作ドラマ『ダブルフェイス』や『MOZU』、『太陽は動かない』あたりが好きです。
でも脚本家との相性が良くないとこけるんですよね。
 
脚本チームでメインを務めるのは福田哲平です。
『レッドアイズ 監視捜査班』、『らせんの迷宮 〜DNA科学捜査〜』、『インハンド』なんかの脚本を担当してきているようですが、正直ぱっとしないですね。
 
シーズン1を地上波で放送したあと、シーズン2をhuluで配信します。
『君と世界が終わる日に』っていうゾンビもののドラマがありましたが、これと同じコンテンツ展開のさせかたですね。
シーズン1を地上波で流し、シーズン2を有料にする、という点でいえば、『MOZU』も同じ形態です。
 
さて内容ですが、あまり羽住英一郎が活きない脚本、というか企画でした。
一応警察ものなので多少なりともアクションがあるかと思ったらそうでもない。
迫力のある映像を作って脚本の突っ込みどころをうやむやにするのが、良くも悪くも羽住英一郎の持ち味なのに、アクションなしではこれと言った引きのないただの科学捜査ものでしかないんですよね。
 
脚本も月並みです。
最先端科学を取り入れたストーリー展開のようですが、その科学にまつわる描写が薄くて、文系の人間が作ってる感がぬぐえてない。
それだと『科捜研の女』とか『相棒』に太刀打ちできないですよ。
 
第一話で描かれた、ロボットが人間を殺すという内容についても、SFの枠組みの中で散々追求されてきたテーマでもあります。
アイザック・アジモフのロボット工学三原則しかり、浦沢直樹の『PLUTO』しかり。
それらに対抗できるほどのものを提示できてるかというと、できてないですよ。
 
ロボット相手に尋問するシーンについても、すでに『緊急取調室』で似たようなことがおこなわれています。
というか『緊急取調室』のセットのほうがよっぽど近未来的です。
 

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ポップカルチャー評論家
専門分野は映画、ドラマ、小説、アニメ
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