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#57【葛飾北斎】諸国名橋奇覧「足利行道山くものかけはし」

#57【葛飾北斎】諸国名橋奇覧「足利行道山くものかけはし」


皆様こんにちは!
絵画インストラクター松本です。

葛飾北斎の「諸国名橋奇覧」
(しょこくめいきょうきらん)
は全11図。

11図


今回は「足利行道山くものかけはし」の解説です!

 

「足利行道山くものかけはし」


「足利行道山くものかけはし」
(あしかがぎょうどうさんくものかけはし)

足利行道山くものかけはし

左側に赴きのある建物が見えます。
行道山浄因寺にある
「清心亭」(せいしんてい)といいます。

岩の上に建てられているのが
神秘的ですね!

そしてその
「清心亭」へ渡るための橋が
「天高橋」
(てんこうきょう/あまのたかはし)
です!

空中高くに浮いており
渡るのには勇気がいりそうです!
Σ(゚Д゚)

一瞬北斎の創作なのかと思いましたが
清心亭は
本当に岩の上に建てられ
岩と岩に橋がかけられています。

栃木県足利市のホームページでは
清心亭が写真付きで
紹介されています。

行道山
・栃木県足利市
・ハイキングコースあり
・標高 441.65m


行道山

行道山浄因寺とは
・奈良時代 創建(和銅6年)(713年)
・行基上人(ぎょうきしょうにん)開創
・昭和50年 栃木県の名勝第1号に指定
・山道に3万3千体といわれる石仏がある
・「関東の高野山」とよばれる
・アクセス JR足利駅から7.2キロメートル

清心亭の歴史

・江戸時代には存在(北斎が描いていることから)
・明治中期 火災で焼失
・大正時代 再建
・平成5年 全面改修

火災で焼失しても再建し
現在も続いていることから
地元の方にとって
大事な存在なのだなぁと思いました!

北斎の構図


山と空を描くとき、
配分を山が5、空を5にすると
どちらが主役か分からりづらくなります。

北斎のこの絵は山と空が
7対3ぐらいで描かれており
山を主役とした
安定した落ち着きのある
構図となっています。

また、前景、中景、遠景と描かれ
空間に奥行と深みが出て
「天高橋」に注目が集まるような
構図です。

構図

私は
「諸国名橋奇覧」
(しょこくめいきょうきらん)のシリーズの中で
この絵が一番のお気に入りです。
(なので解説1枚目にもってきました!!)

皆さんもシリーズの中で
好きな絵を見つけていただければ
幸いです。

以上
「足利行道山くものかけはし」
(あしかがぎょうどうさんくものかけはし)
の解説でした。(^^)

読んでいただきありがとうございました。
それではまた次回!
(^^♪

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