#013 悪い印象をよくする方法

最初の印象は微妙だったけど…
話すうちに好感度が上がった。

あなたはこんな人と会ったこと、
ありませんか。

私は採用の仕事で

多くの方の履歴書を読み、
面接しています。

そんな中、時々感じるのが

履歴書／最初の印象は微妙だけど、
話すと好感がもてる人っているな。

ということです。

もちろん、最初の印象がいいに
越したことはありません。

でも、最初の印象が良くなくても、
だんだん印象が良くなっていく人がいる。

これもまた、事実だと感じています。

なぜこのような現象が起こるのか、
について今回はお伝えしていきます。

１．心理現象「ゲインロス効果」

心理現象の１つに
「ゲインロス効果」というものがあります。

人の心理状況において、

プラスとマイナスの変化量が大きいほど、
人の心に影響を与える度合いが大きくなる効果

のことを指します。

つまり、
相手に対して最初にマイナスの印象を与え、
その後プラスの印象を与えた方が、
より良い好印象を抱かせることができる、
ということです。

この効果について、とある実験では
以下の順に好感度が高いという結果が出たそうです。

　１．最初は評価が悪かったのに良くなっていくパターン

　２．評価がずっと良いパターン

　３．評価がずっと悪いパターン

　４．最初は評価が良かったのに悪くなっていくパターン

評価がずっと悪いパターンより
評価が下がるパターンの方が好感度が低い
というのも驚きですね。

もしかしたら、
これを読んでいる方の中には、

「じゃあ最初は印象が悪い方がいいのか」

と思われた方もいるかもしれません。

しかし、そうでもありません。

この効果を得るためには、
２つの条件が必要だと言われています。

どういうことかというと、

不誠実だと感じたが、接するうちに
本当は誠実な人だと感じるようになった。

というように、
同じ性質の中での心の変化
が必要だということです。

確かに、不誠実な人が誠実に見えるように
なったのであれば、印象が良くなりますね。

でも、これが例えば、

言っている内容に納得感がないけど、
話すうちに運動が得意だということが分かった。

というように、別の分野で良いところを見つけても
相手の悪い印象がなくなるわけではありませんよね。

ですので、

同じ分野で印象が変わっていくことが前提になります。

「徐々に」というのが大きなポイントです。

というのも、急に180度態度が変わると、
かえって怪しまれてしまうからなんです。

3回目までは頭が悪いと言われていたのに、
4回目に急に頭がいいと言われても、

怪しいですよね。

30分間、という限られた時間で相手の印象が
変わったという経験がある方は思い返してみてください。

あなたの気持ちの変化は
少しずつ変わっていったのではないでしょうか。

話は変わりますが、
恋愛では「ギャップ」が大切だ
という話を聞いたことがありますか。

この印象１つとっても、
ギャップや意外性が受けたりします。

ですが、敢えてこれを狙うのは
避けるのが無難でしょう。

なぜなら、前提として
「第一印象の回復は難しい」からです。

同じく心理学で、
初頭効果というものがあると言われています。

最初に形成された印象は
後の情報に影響する

というものです。

最初に悪い印象を持たれてしまうと、
通常は挽回するには時間がかかります。

同じ会社や、同じ部活・サークルなど、
継続的に同じ相手に会うチャンスがあればいいですが、

面接など、一度限りとなる可能性がある場合は、
挽回のチャンスがやってこないことの方が多いです。

そもそも、意図的に演出すると、
かえって相手に疑念を抱かせ信頼を失う危険性もありますから
狙っていくのはやめましょうね。

いかがですか。

初対面での印象は非常に強く残ります。

そのため、いい印象を残せるように
事前準備を欠かさずに行うのが一番です。

とはいえ、なにかの拍子に
印象が悪くなってしまうこともありますよね。

そんな時は、焦らずに
今回お伝えした方法をお試しください。

今回は、これで終わりにします。

ではまた。