
#59【葛飾北斎】諸国名橋奇覧「摂洲天満橋」
#59【葛飾北斎】諸国名橋奇覧「摂洲天満橋」
2022/05/16 08:23 |
779
文字
皆様こんにちは!
絵画インストラクター松本です。
葛飾北斎の「諸国名橋奇覧」
(しょこくめいきょうきらん)
は全11図。
今回は「摂洲天満橋」の解説です!
「摂洲天満橋」
「摂洲天満橋」
(せっしゅうてんまばし)

何て大きな橋なのでしょう!!
多くの人が提灯をさげて
渡っている様子が描かれています。
摂州は現在の大阪のことです。
天神祭の様子が描かれています。
橋の欄干に提灯が飾られ、
川には船渡御(ふなとぎょ)の行列が見えます。
船にも祭提灯が飾られ賑やかですね!
菅原道真公を祭神にした天満神社は全国にあり、
大阪天満宮の天神祭(てんじんまつり)は7月に行われ、
一千年の歴史を誇っています。
現在の祭りのクライマックスは
船渡御(ふなとぎょ)と
花火です。
天神祭の花火の様子
大阪の夜景と花火

2022年は7月25日の19時30より
約5,000発も打ち上げ予定ですので
迫力満点の花火が楽しめます。
そして・・・
天満橋は現在もあります!

1935年(昭和10年)に現在の橋が架けられました。
長さ・・・151.0m
幅・・・19.0m
北斎の絵と写真と比べると
江戸時代は木造、
現在は鋼(鋼桁橋)という違いが分かります。
また、昭和45年に高架橋が建設されました。
天満橋は夜はライトアップされています。
大川に明かりが反射していて綺麗ですね!

江戸時代以来、
天満橋・天神橋(てんじんばし)・難波橋(なにわばし)の
三つの橋は、大阪で
「浪華三大橋」(なにわさんだいきょう)呼ばれるほど重要な橋で、
幕府の直轄管理の公儀橋(こうぎばし)でした。
北斎の構図
橋が画面いっぱいに
おおよそシンメトリーに配置されています。

シンメトリー構図は
安定感がえられます。

安定感の中に
細かく人物を入れ、賑やかさが加わって
魅力的な絵となっていますね!!
以上「摂州天満橋」の解説でした。
読んでいただきありがとうございました。
それではまた次回!
(^^♪
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こんなに水面から高くて、多くの人が渡れる橋が、江戸時代からあったなんて、驚きました( ゚Д゚)すごい技術ですね。現在の天神橋が、控えめに見えます。松本様のシシメトリーの解説も良かったです☆読ませていただき、ありがとうございました!
27コメントありがとうございます!絵描きの端くれなので、構図の解説はやりがいがあります。良かったと言っていただけて嬉しいです。(^^)vまた、私も多くの人が渡る姿に驚きでした。そして江戸時代は提灯、現代はLEDと違いはありますが「橋をライトアップしたい!」という共通の思いがあったのだなぁと何だか嬉しく思います。(^^♪
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