メイン画像

昭和なスナックの日常16

昭和なスナックの日常16


小説風 本当にあったお話
ある夜のとあるスナックでの出来事。
 
そこは昭和な雰囲気のスナック。
レトロ感漂う店内。
お客が15、6人も入れば満席になる。
そんな店内に今夜もお客がやってきた。
 
今夜もいつものように扉が開く。
カラン、カランと音がする。
そしていつものようにママが声を掛ける。

ママ
「いらっしゃいませ」

お客
「やあ」
と、手をひょいと顔の横まであげて、挨拶して入ってきたのは、常連さんの居酒屋のマスターのところの常連さん。

以前は居酒屋一軒で帰っていたらしいが、ここのスナックに来てからというもの、居酒屋だけではもの足りず寄り道して帰るようになったそう。

ママにしてみれば、嬉しいのだが、あの居酒屋のマスターとは気が合わない。
だから何かと恩着せがましく言う人だから、今回も紹介してやったのに…というかもしれない。

何かというと、対価を求める。

たまにいる。
これやってあげたから、当然これはやってもらって当たり前みたいなこととか、
おごってやったから、今度はおごれやと、半ば強要する人とかいる。

酔う前は紳士でも、酔っぱらうと、言いたい放題。

やだやだ、だからこの人にはおごってもらいたくないんだよなあと思う客が来る。
そして、女性の前ではいい顔する。
下心見え見えで。

ママが気を付けるように教えてくれる。
安全牌か、否かを見極めるのも飲み屋では大事。

性別問わずおごり癖のあるマスターは、ママに後でいう。

おごってもらっているんだから、たまには、奢るように言ってくれと。

ママは、「はあー!」
と言う。
「そんなんだったら、おごるっていわなかったらいいでしょっ」
と、呆れて言う。

今夜は呆れるお客の話となりましたが、
のんべえさんのあるある。

気前よくおごるのもよいけど、
お財布と相談しましょうね。

今夜の話はいかがでしたか?
 
非日常が日常のスナックでの一夜の出来事を面白く小説風に描いていきます。
 
よろしかったら、「昭和なスナックの日常」の常連さんになりませんか?
 
 
~今回はここまで~
 
   2022年6月15日水曜日

      ライター:唯李

アカウントを作成 して、もっと沢山の記事を読みませんか?


この記事が気に入ったら 唯李 さんを応援しませんか?
メッセージを添えてチップを送ることができます。


この記事にコメントをしてみませんか?


唯李(ゆり)と申します。
stand.fmでオリジナル小説を朗読しています。
小説はモノガタリードットコムでアップしているものです。

おすすめの記事