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【嫌われ者・役立たず それ ほんと?】第9弾 サルモネラ菌

【嫌われ者・役立たず それ ほんと?】第9弾 サルモネラ菌


じめじめとして梅雨の季節が終わり、夏到来!
じりじりした太陽が暑い季節ですが、日本の夏は高温多湿。
熱中症とともに気を付けなければならないことがいくつかあります。
その一つは食中毒!
ついつい火を使わない料理を作りたくなりますよね~。
 
食中毒と言えば、その代表格にサルモネラ菌が挙げられます。
牛や馬や人の腸に住み、ペットからも感染し、河川など身近な所にも存在します。
サルモネラ菌の食中毒にかかると、吐き気や腹痛、38℃くらいの熱などに襲われ、致死することもあります。(重症の場合は致死率0.2%から0.5%)
 
火を通したり、石鹸や水で洗い流したりすることで予防できますが、この記事の趣旨は嫌われ者の「サルモネラ菌」がどんな風に私たちの役に立っているかを知るということです。
あの「サルモネラ菌」も立派に私たちを支えてくれているのです!
 
では、早速みていきましょう~♪
 
サルモネラ菌のすごいところ
●エームス試験に活用されている
●癌の治療法に生かされている
●免疫反応を活性化して、癌を消す
 
◆エームス試験に活用されている
アメリカの学者エームス教授らによって開発された試験方法なため、この名が付きました。
物質のDNAの突然変異性を調べる試験で、細胞の突然変異である癌もこれにより調べることができます。
 
試験のやり方としては、アミノ酸を作れないように遺伝子操作したサルモネラ菌または大腸菌に、変異原性を持つ化学物質を作用させます。
変異性が認められると、アミノ酸がなくともサルモネラ菌などが増えてきます。
作用した前と後のサルモネラ菌などの増え方で、突然変異が起きたかどうかを探ります。
 
このように発がん性の有無を調べる大切な役目をサルモネラ菌は負っているのです。
 
◆癌の治療法に生かされている
マサチューセッツ大学でサルモネラ菌を使用した画期的ながんの治療法が発見されました。
 
癌細胞は、P-gpという膜たんぱく質を、癌を小さくしようとする化学物質を排出するときに利用します。
つまり、
P-gpがあると化学療法は弱体化するのです。
ところが、サルモネラ菌は腸管細胞表面のP-gpを減らすことが分かりました!
 
そこでサルモネラ菌を使って、癌の化学療法抵抗性をなんとかできないかと考えた研究者たちは、P-gpを減らす何種類ものサルモネラ菌を遺伝子組み換えをしながら探りました。
そして、やっとP-gpを減らし、ヒトの細胞へ侵入できるサルモネラ菌を見つけたのです!
 
ただしこれはまだ研究途中で、P-gpは腎臓や脳幹などで毒物排出の重要な役目を負っていることから、その機能に干渉すると良くないことが起こるかもしれないと懸念もあり、これからの研究成果が待たれます。
 
◆免疫反応を活性化して、癌を消す
韓国の全南大学でも、サルモネラ菌を使ったがんの治療実験が行われています。
 
食中毒を起こすサルモネラ・ティフィリウムが、腫瘍など酸素濃度が低い所に集まりやすいことに注目した研究者たちは、内側からがん細胞を叩けると考えました。
サルモネラ菌を弱毒化し、FlaBというたんぱく質を分泌させることによって癌など異物を捕食するマクロファージを活性化して癌の消滅を誘発したのです。
 
ラットの実験では、120日後20匹中11匹で腫瘍が検出されなくなりました。
 




このようにサルモネラ菌は、癌に関わることで私たちを助けてくれています。
私もこの記事を書くまでは食中毒を起こす菌としか認識していなかったので、本当に驚きました。
 
自然のものに助けられながら、人は知恵を絞って、自分たちの命や健康を守っているのですね。

しっかし、この記事需要あるのでしょうか?
サルモネラ菌には感謝されそうではありますが(笑)
 
ではでは最後までお読みくださり、ありがとうございました!
また次回もお付き合いいただければ幸いです♪
 

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童話作家を目指している女性です。ゆったりと穏やかに、文章を綴っていきたいです。自作の童話も時々載せますので、よろしくお願いいたします。

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