怖いけど怖くない話

怖いけど怖くない話

4月のサクラ先生 /

2022/09/3 22:52 | 744 文字

夏の終わりではありますが、怖い話です。いや、怖くない話です。

私は、小さいころから、不思議な体験をたくさんしてきました。

金縛りにあったり、お化けを見たり、お化けを払おうとして触ったり、布団をはがされたり、乗っかられたり、大きな虫を見たり、オレンジ色の光をみたり、、怖い思いをたくさんしてきました。

その中で、怖かったけど怖くない話をしたいと思います。

それは、主人の転勤でアメリカに滞在していた頃の話です。

夜中に、いつもの「金縛り」に襲われます。

ドアをあけ、誰かが部屋に入ってきました。そして、私の布団を「トントン」と叩くのです。

私は「ヒィー」と身構えると同時にそのトントンしていた細い枝のようなものが「サッ」っと、「スッ」といなくなりました。

いつもみたいに怖くありませんでした。

「なんだったんだろう」

その翌日、主人の実家から電話があり、一人暮らしの主人のおばあさんが亡くなったことを知りました。

でも、それは前日ではなくて、それより2日ほど前のようでした。

でもあの細い枝のような手は、おばあさんかもしれないなと私は思いました。

その翌日、アメリカの家に亡くなったおばあさんから荷物「おせんべい」が届きました。

「そっかー、おせんべいを送ったよ」って言いに来てくれたんだと思いました。

おばあさんは、年金暮らしで主人のお父さんからお小遣いをもらっていたので、「おせんべい」を送ることは内緒にして欲しいと言われていました。

今、思い返しても涙が出てしまいますが、せっかくアメリカまで来てくれたのに、私は、「怖い」と思ってしまったことをいつか謝りたいです。

今日はお読みくださり有難うございました。