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サイボーグってなんだろう?

サイボーグってなんだろう?


「サイボーグ」とは?

Cyborg「サイボーグ」とは、Cybernetic Organism「サイバネティック・オーガニズム」を混成した略語です。生命体と自動制御系の技術を融合させて機能する統合体を表わしています。SF映画などのフィクションで扱われることも多いですが、現実では医療分野で手術によって人体の一部を電子機器に代替することにより、正常な動きを回復させる研究が行われてきました。また理化学研究所の研究グループでは、昆虫の運動能力を災害現場で活用するため、マダガスカルゴキブリにリモコン装置を取り付けた研究を進めています。

「サイボーグ」の語源

1960年、アメリカの医学者マンフレッド・E・クラインズとネイザン・S・クラインによって提唱された概念に基づいています。2人の著書「Cyborgs in Space(宇宙のサイボーグ)」によると、宇宙空間で人間が活動できるように人体の一部を自動制御装置に置き換えるというもの。ただし、1948年にはアメリカの数学者ノーバート・ウィーナーによって、既に生命体と機械装置を区別すること無く制御・通信系の問題を扱うサイバネティックス理論が提唱されていました。クラインズたちはこの理論を参考に、生命体と自動制御系の技術が融合した統合体を「サイバネティック・オーガニズム」、略して「サイボーグ」と名付けました。

「サイボーグ」と「アンドロイド」の違い

「サイボーグ」が生命体と自動制御系の技術が融合した統合体を表わすのに対し、「アンドロイド」は、人間の形を模した完全なロボットのことを意味しています。つまり、ベースが人間で一部を改造して機械と融合させた場合を「サイボーグ」、人工物をベースに創り上げた人型ロボットを「アンドロイド」と分けることが可能です。「アンドロイド」は「サイボーグ」と同様にSFの世界で登場することも多く、「ヒューマノイド」とも呼ばれています。

「サイボーグ」を含む用例

サイボーグ植物

電気伝導性の高い高分子を誘電体として植物全体に電気を流し、成長促進や変色制御を操作できるようになった状態です。別名電子植物(Electronic Plant)と呼ぶこともあります。

昆虫サイボーグ

昆虫の体に電子機器を取り付け、生きたままの状態でその行動を制御コントロールすることです。マダガスカルゴキブリを使った人命救助の実現化が進められているほか、カイコガやクビワオオツノカナブンにドローンシステムを応用した遠隔操作の研究なども行われています。

医療サイボーグ

病気や外傷、加齢によって損なわれた生理機能回復のため、人工臓器をはじめとした機械装置を移植することで機能の安定性を図ることです。現在一般的に用いられている義手や義足などの補助器具は含まれません。

まとめ

映画や小説の中に出てくるサイボーグ。医療や災害救助など、さまざまな分野で研究が進められているんですね。フィクションの世界で漠然と改造人間のことだと思っていましたが、生命体と自動制御系の技術が融合した統合体を表わしていることが分かりました。さらに現実では人間に限らず昆虫や植物など、生命体というより広い括りで日々進歩していることが驚きです。近い将来、本当にサイボーグが身近な生活がくるかもしれないですね。


 
 
 

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