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元塾講師が教える 高校受験ガイド 私立か公立か

元塾講師が教える 高校受験ガイド 私立か公立か


事前相談とは:

大阪の学習塾では11月頃から、生徒の成績を集め、受験予定の私立高校から合格の可能性を聞き出します。
これを事前相談と言います。これは私立高校だけです。公立高校にはそんな出来レースみたいなものは、存在しません。完全に実力勝負です。
事前相談について詳しく知りたい方は、下記のリンクをご覧ください。

https://topview.jp/t62a2fdff93a1c-3854


模試の結果はどの程度信用できるか:

上記の事前相談で「〇」や「確約」などがもらえた場合は、模試の結果が「E判定」でも合格できます。
もう一度言いますが、事前相談は私立だけの話です。
公立高校の場合は、「B判定」や「A判定」が出ていても不合格になる可能性はあります。
受験日当日の出来が悪ければ、容赦なく落とされると考えてください。

専願か併願か:

専願か併願かは、私立高校に願書を提出する際に必ず記入することになります。

専願とは、その高校しか受験しないということです。
ただし、専願で受験した高校を不合格になった場合は、別の高校を受験することはできます。
合格した場合は絶対にその高校に入学しなければなりません。
もし裏切ってほかの高校を受験したり、入学を拒否したりすると、翌年以降は、あなたの中学校からその高校に誰も合格しなくなる可能性があります。

専願の場合は、併願に比べて合格ラインがかなり下がると考えてください。
私立高校はある意味企業ですから、経営上生徒数の確保は絶対なのです。
ですから「必ず入学します」と約束している専願受験者は優遇されるわけです。

ただし専願の場合でも事前相談で「×」なら受験はしないでください。
ほぼ確実に不合格となります。
それぐらい事前相談は強力なのです。

併願とは、その私立高校のほかにも受験する場合です。
もう一つ私立高校を受験する場合も、公立高校を受験する場合も同じ併願です。

併願の場合は、合格発表後「〇月△日までに一時金納付」の可能性があります。
地域によっては公立高校の合格発表前に一時金の納付が発生する場合があるので、注意が必要です。
納付した分は、入学を取りやめても戻ってこない場合がほとんどです。

私立か公立か:大学進学に関して

私立を選ぶ最大のメリットは大学への入学のしやすさです。
大学へ入学するためにはいくつかルートがあります。
それぞれのパターンでの大学進学の可能性についても書きます。

1.附属や関係性の強い大学へ進学
高校が〇〇大学付属の場合は、かなりの確率でその大学に進学することができます。
まじめに勉強して定期テストで、ある程度の点数を維持していれば進学可能な場合がほとんどです。
公立の場合は〇〇大学付属の高校は、あまりないため、私立の方が有利です。

2.指定校推薦での大学進学
高校と大学の間には指定校推薦枠というものがあります。
進学先は私立大学となります。
私立大学側から高校に向けて、「おたくの高校から〇人入学させますよ」的なものです。
当然のことですが、成績優秀者から順に上位大学の指定校推薦枠を選ぶことができます。
この指定校推薦枠は、公立高校に比べて私立高校の方が数が多いです。

3.公募推薦での大学進学
12月ごろに実施される公募推薦入試での大学進学です。
このパターンで進学する場合は、公立高校と私立高校の差はありません。
ほぼ実力勝負です。

4.一般入試での大学進学
私立大学へ進むにしても、国公立大学に進むにしても一番多いのがこのパターンです。
概ね2月以降に実施される入試で合否が決まるものです。
こちらも私立高校と公立高校による差はありません。

まとめると、大学進学に関しては私立高校の方が圧倒的に有利です。
特に1.2.のパターンが多いためです。

私立か公立か:費用に関して

 

国から学費の補助はあります。私立高校の平均的な1年間の授業料は約40万円です。
もし補助が満額受けられるのであれば、授業料については賄うことができます。
しかし、私立高校の場合は、学費以外でも相当のお金が必要になると考えてください。
制服、かばん、体操服、修学旅行など、すべての項目が少しずつ高額です。
積み重ねると公立高校と比較すると大きな差となります。

また、施設維持費などの名目で授業料以外にも請求されます。
これら授業料以外の総費用をあらかじめ把握しておいてください。

私立か公立か:授業や面倒見について

 

 

これは高校によって大きな差があると考えておいてください。
私立の進学校であれば、授業は充実しているところがほとんどです。
特に大学を併設していない進学校の場合は顕著です。
これは、有名大学への進学者数が翌年以降の高校受験者数に影響するためです。

当然面倒見についても、私立高校の方が良いといえます。
進学指導もきちんとしてくれます。
公立の進学指導は、私の知っている限りでは、私立に比べると薄いです。
本人任せのところさえ多くあります。

公立にするか、私立にするか。
難しい選択ではありますが、上記の内容が少しでも参考になればと思います。


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元塾講師です。大阪や奈良の進学塾で講師をしていました。塾の裏側、受験対策、効率的・効果的な勉強方法など、受験生や保護者の方々のお役に立つ記事を書いていきます。

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