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岸田首相のスピーチライター(荒井秘書官)の差別発言、そして……

岸田首相のスピーチライター(荒井秘書官)の差別発言、そして……


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岸田首相の秘書官である荒井勝喜氏が差別発言をしました。この件は毎日新聞が報じたのですが、珍しく「断定」の見出しです。

昨今のメディアの報じ方であれば(そしてもちろん毎日新聞も)、「差別発言」と書いているんですよね。しかし今回は断定口調。また、今回の発言はオフレコに近い形の場だったらしいのですが、それでもことも重さを見て報じるべきだと判断した毎日新聞。珍しく、きちんとした見出しです。

岸田首相秘書官による性的少数者や同性婚に関する差別発言の内容

首相秘書官、性的少数者や同性婚巡り差別発言 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

LGBTQなど性的少数者や同性婚のあり方を巡り、経済産業省出身の荒井勝喜首相秘書官が3日夜、記者団の取材に「僕だって見るのも嫌だ。隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」などと差別的な発言をした。首相官邸でオフレコを前提にした取材に対し発言したが、進退問題に発展しかねず、国会で岸田文雄首相の任命責任が問われる可能性がある。

 記者団は1日の衆院予算委員会で岸田首相が同性婚の合法化などについて「社会が変わっていく問題だ」などと述べたことについて質問。荒井氏は「社会に与える影響が大きい。マイナスだ。秘書官室もみんな反対する」などと発言したほか、「人権や価値観は尊重するが、同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる」との趣旨の言及もあった。【高橋恵子】

2023.02.03 毎日新聞

実は岸田首相も、その前に差別発言をしている

荒井氏にように露骨な表現をしたわけではありませんが、実は岸田首相も差別発言をしています。

首相、同性婚に否定的な考え 「社会が変わってしまう」:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

(該当箇所を抜粋) 
岸田文雄首相は1日の衆院予算委で、同性婚の法制化に関し「極めて慎重に検討すべき課題だ」と述べ、否定的な考えを改めて示した。同性カップルに結婚の自由を認めようとしない理由について「家族観や価値観、社会が変わってしまう課題だ」と強調した。

2023.02.01 東京新聞

強調したところに注目です。「変わってしまう」と言っているのですね。「しまう」という言葉を使うあたり、差別意識がにじみ出ていることは否めないのではないでしょうか。(まぁ、岸田首相を始め、自民党の家族観や価値観は統一教会の教えに沿っているのですが)

また、軍拡関連や海外への支援は、勝手にさっさと決めるにもかかわらず、日本国内の国民を豊かにする政策に関しては「慎重に検討」するだけで終わらせるあたりも、問題あります。

岸田首相は荒井秘書官を更迭することにしたが……

躊躇なく?荒井秘書官を更迭する意向を表明したようです。
首相、差別発言の秘書官更迭へ 性的少数者巡り「言語道断」:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

(該当箇所を抜粋)
岸田文雄首相は4日、LGBTなど性的少数者に対する差別発言をした荒井勝喜秘書官を更迭する意向を表明した。荒井氏の発言を「政府の方針とは全く相いれないものであり、言語道断だ」と非難。

2023.02.04 東京新聞

ここで岸田首相は「政府の方針とは全く相いれないものであり」と非難したようですが「政府の方針」とは?また、ならばなぜ同性婚ができるようにしようとしないのか?という疑問が当然湧いてきますが……「変わってしまう」とも発言していますし。

実はこの荒井氏、岸田首相のスピーチライターも担当している人でして。

官邸の心臓部 首相秘書官に迫る! どんな仕事?誰がなる? | NHK政治マガジン

(該当箇所を抜粋)
官邸で岸田のスピーチライターを務める荒井は、「普通の感覚」を大事にしているという。家族や高校の友人、ネット上の意見に至るまで幅広く情報収集し、いわゆる「世間」の相場観を知ろうと努めている。

国会の演説や答弁の役割を担当しているとのことです。
こういったスピーチライターを任命するということは、それは岸田首相が「彼は(荒井氏)は自分、そして自民党を理解している」と考えているからでしょう。だから、荒井氏の発言も結局は岸田氏の本音を代弁してしまったに過ぎないのでは?と思うのですが、ね……。

荒井氏は「国会の答弁も担当している」ので、「変わってしまう」発言ももしかしたら荒井氏の原稿でしょうか。そして、そうだとすれば、それをそのまま読み上げた岸田首相。結局は「同じ穴の狢」なのだと思います。荒井氏のオフレコ発言の方が露骨な表現だっただけで。

もう一つ、くだんの荒井氏の発言を改めて振り返ってみますと。

秘書官室もみんな反対する

このように言っています。そう言い切れるほどに、内部ではそういう雰囲気だったのだろうと考えてもあながち間違いではないでしょう。

ですので、今回の更迭劇はただのトカゲのしっぽ切りであり、岸田首相本人が本気で問題だとは思っていないでしょう。荒井氏もそうです。だからこそ、「首相に謝った」のであって、国民にはなにも謝罪していません。
首相秘書官がLGBTQ差別発言を謝罪・撤回 「首相には申し訳ない」 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 政権への影響を問われ「ちょっと首相には申し訳ない。僕個人の意見として言って迷惑を掛けている。首相自身がそういうことを言っているわけでも、考えているわけでもない」と答えた。今後の対応については「慎重に、あらゆる発言を気をつけてやっていく」と述べた。
2023.02.04 

 

あとがき

スピーチライターを更迭するということは、また別の人が担当することになるんですよね。さて、どうなるのでしょうか。そして、岸田首相の息子の公私混同問題(税金で観光を楽しみ、お土産も買った)は?


それはさておき。
こういった話になった時の、同性同士の恋愛・結婚を「認める」「認めない」ということ自体が「上から目線」なんですよね。何をもって「認めてあげる立場に自分たちはいる」と認識しているのだろうか、と、個人的にはそれが不思議でなりません。

また同性を好きになったりする人に向かって「自分を好きにならないで」という人もいますが、ものすごい自信ですよね。だって「同性も恋愛対象の人は、全員自分のことを好きになる」と思っているのですから。

自分は「常に異性の事をそういう目で見ている」からこそ、周りも皆そうだと思っているのかもしれませんね。ある意味、自分はそういう「脳みそも下半身でできています」という自己紹介をしてくれているのでしょうけど。


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