#65【葛飾北斎】諸国名橋奇覧「かうつけ佐野ふなはしの古づ」
#65【葛飾北斎】諸国名橋奇覧「かうつけ佐野ふなはしの古づ」
2023/02/9 02:01 |
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皆様こんにちは!
絵画インストラクター松本です。
葛飾北斎の「諸国名橋奇覧」
(しょこくめいきょうきらん)
は全11図。
今回は「かうつけ佐野ふなはしの古づ」の解説です!
「かうつけ佐野ふなはしの古づ」(こうつけさのふなはしのこず)
こちらの橋は万葉集の歌をもとに描かれた想像の橋です。
古づ=古い図、
万葉集の古い時代の絵をかいたいう解釈ができます。
船橋・・・船を並べてその上に板を渡した橋
たくさんの船が並べられています。
佐野の船橋・・・万葉集で詠まれている
「上野(かみつけの)佐野の船橋
取り放(はな)し 親は離(さ)くれど
吾(わ)は離(さか)るがへ」
作者不明。
意味は
「佐野の船橋を離すように
親が私たちの仲をさくが、
私は離れることはありません。」
悲恋の歌です。
佐野の船橋がかけられていたという烏川。
こちらは現代、
群馬県の烏川の中腹あたりの風景です。
烏川はやがて利根川に合流します。
豊かな自然がまぶしいです!
北斎の構図 C字構図
向こう岸とこちら側、
橋が大きくCの字のように見えませんか?
アルファベットのCの字のような構図なので
C字構図といいます。
なんだか引き込まれますね!
読んでいただきありがとうございました。
それではまた次回!
(^^♪
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北斎はどんな気持ちで万葉集のあの歌の橋を選んで描いたのかな?と思いを巡らせました。雪景色が何となくそれを物語っているのかな?なんてことも思いました。読ませていただき、ありがとうございました!
17たしかに雪景色が寂しい印象です。佐野の船橋の伝説は、烏川をはさんだ二つの村があり、それぞれの村の長者の息子と娘が恋仲となったとのこと。悲恋だけどロミオとジュリエットみたいでロマンチックな歌だなぁと思いました。こちらこそ読んでいただきありがとうございました!
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