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【緊急特集】伊丹十三作品 絶対に観ておきたいおすすめ4選!

【緊急特集】伊丹十三作品 絶対に観ておきたいおすすめ4選!


皆さんこんにちは。ライターの有島蒼空です。

2023年6月10日土曜日に日本映画専門チャンネルで伊丹十三監督作品全10作が放送されることを記念して、当ブログが10作品の中から特におすすめしたい作品をご紹介いたします!

 

放送の情報、また日本映画専門チャンネルの視聴に関する情報はこちらからご覧ください

 



伊丹十三監督について

伊丹十三監督は1933年生まれで、父は日本映画の黎明期に活躍した巨匠「伊丹万作」です。また、配偶者には女優でNHK連続テレビ小説『あまちゃんの』天野夏役や『ひよっこ』の牧野鈴子役で知られる宮本信子さん、息子さんには俳優の池内万作さんがいらっしゃいます。

デザイナー、エッセイスト、俳優と様々なキャリアがありますが、最も有名なキャリアといえばやはり映画監督だと考えます。

伊丹監督が初めてメガホンをとったのは1984年の『お葬式』の時でこの時伊丹監督は51歳でした。当時の日本映画界はテレビに完全に押し切られ斜陽産業と呼ばれることさえ久しくなっていました。
そんな中で次々とヒット作を連発した伊丹監督は、当時の日本映画を席巻しただけでなく、日本映画界を盛り上げた一人でもあります。

内容は基本的に、当時の社会問題を強く反映したストーリーとなっており、いわゆる「社会派作品」ですがその中にもコミカルさや濡れ場などを織り交ぜており、面白おかしい作品ながらもしっかりと社会について考えるきっかけとなるような作品に仕上がっています。特に代表作でもある『マルサの女』は、そのリアリティさと面白さから時の首相、中曾根康弘氏も鑑賞したとか、永田町でも「あの映画見たか?」と話題になったと噂されるほどだったとか。

現代となっては、伊丹監督が問題視した社会問題の大半は解決していたり、過去の物となっているものが殆どですが、その根底にある社会や政治の腐敗、暴力による支配や愛憎などといった部分は、今なお共感できるテーマであり、今見ても陳腐なものとは思わないようなストーリーになっていると感じます。

 

伊丹十三監督作品の概要

出典:日本映画専門チャンネル

伊丹監督の作品は次の10作品です。

  1. お葬式
  2. タンポポ
  3. マルサの女
  4. マルサの女2
  5. あげまん
  6. ミンボーの女
  7. 大病人
  8. 静かな生活
  9. スーパーの女
  10. マルタイの女
    ※公開順に記載しています。

今回はこの10作品の内、太字で示した4作品を簡単にご紹介します。

 

マルサの女:6月10日(土)よる8時放送

マルサの女<Blu-ray>
出典:Amazon

税務署の調査官である板倉亮子(宮本信子)は所管内にあるラブホテルのオーナーの権藤(山崎努)に脱税の疑いがあると睨み調査を始めるが、その巧妙な手口や税務署の権限では暴くことが出来なかった。
そんな中、板倉に東京国税局査察部、通称マルサへの異動が命じられた……。

伊丹監督の作品を語る上でこの作品は外すことはできません。
監督の3作目にして、最も有名な作品と言っても過言ではないでしょう。

また、メインテーマであるこの曲は、お金に関する話題の時には必ず流れるほど有名です。

1作目の『お葬式』、2作目の『タンポポ』で莫大な収入を得た影響で追徴課税された経験から、マルサについて興味を持った伊丹監督が製作されたのが本作。

内容については、東京国税局が監修しているので、税務署や国税局の仕事をリアルに描きながらもコミカルに描かれているため、社会派作品でありながら娯楽作品として気楽に楽しめます。

また、宮本信子演じる板倉と、山崎努演じる権藤の敵同士でありながら、何処か惹かれ合うその関係性は、現代の作品ではあまり描かれない落ち着いたロマンスを感じるストーリーです。

 

マルサの女2:6月10日(土)よる10時20分放送

マルサの女2<Blu-ray>
出典:Amazon

鬼沢鉄平(三國連太郎)は宗教法人の管長であったが、その裏の顔は日本最大の地上げヤクザのボスだった。
鬼沢は宗教法人が非課税であることを悪用し、地上げで儲けた巨万の富を脱税していた。
この脱税に目を付けたのが国税局だった。
しかし、鬼沢の巧みな脱税術、そしてその裏に潜む大物政治家によって捜査は難航する……。

マルサの女の続編ですが、内容については別の物語となっています。

前作がマルサの仕事についての説明篇だとすると、本作は本当に描きたかった内容であると言われています。80年代に問題となった地上げ屋と国税局との対決ですが、地上げ屋のフロント組織が宗教法人で、大物政治家との繋がりがあったりと、現代にも通じるものを感じます

前作までは比較的娯楽寄りの作品でしたが、この作品から社会派映画として世間に問うような物語になっていきましたが、ちゃんと笑わせてくれるところはきっちり笑わせてくれる作品です。

出演には、三國連太郎さんをはじめ、丹波哲郎さん、加藤治子さん、笠智衆さんと昭和の超大物俳優さんが登場しています。

 

タンポポ:6月11日(日)ひる12時40分放送

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出典:Amazon

トラックの運転手、ゴロー(山崎努)は仕事中に立ち寄った寂れたラーメン屋「タンポポ」に入るが、このラーメンが美味しくなかった。だが、ゴローはこの店を営む美人の女店主タンポポ(宮本信子)に惹かれ、本当においしいラーメンをタンポポが調理できるようにと協力し始める。

伊丹監督の2作目。ラーメンと西部劇を掛け合わせた「ラーメン・ウエスタン」映画という異色な映画。

伊丹さんは食に煩い人物でもあり、味や調理法についてはもちろん、マナーにも厳しく、「パスタは音を立ててはならない」とエッセイで書いていたのは有名はお話です。
ですが、本編ではかつてエッセイで書いていたような食に対する厳しいスタンスを、まるで茶化すような内容になっていたりします。

内容については山崎努と宮本信子のラーメン屋のお話だけでなく、食に関する様々なショートストーリーがあったり、性に関する欲望が描かれていたりと、伊丹監督の欲求に関して垣間見ることもできる内容になっています。

ちなみに、今となっては当たり前になった、チキンライスの上にオムレツをのせてから切り開いて作るタイプのオムライス、いわゆる「ふわとろオムライス」はこの作品が発祥と言われていたりします。
ふわとろオムライス誕生の瞬間を是非ご覧ください(笑)

 

スーパーの女:6月11日(日)午後5時放送

スーパーの女<Blu-ray>
出典:Amazon

今にも潰れそうなスーパー「正直屋」で専務を勤める中年、五郎(津川雅彦)は近くに激安スーパー「安売り大魔王」が出店した影響で窮地に立たされる。
だが、久しぶりに再会した幼馴染でスーパーが大好きな花子(宮本信子)は安売り大魔王が大した店ではないと見抜く。花子のスーパーに対する鋭い目線は、正直屋の再興に必要だと感じた五郎は花子を正直屋で雇うことにする。

伊丹監督の9作目。身の回りの生活から着想を得て映画を製作する伊丹監督ですが、その中でもかなり庶民的な内容になっています。

前作が商業的に失敗し初の赤字を出してしまったこともあってか、本作では伊丹映画の代名詞でもある「○○の女」のタイトルを再び使い、さらに娯楽要素を強めたことで、ヒット作となりました。

ですが、当時スーパーで行われていた食品偽造の問題を取り上げたりと社会に対する問題意識もきっちりと描かれれいます。
この映画が公開された数年後に食品偽造の問題が世間に明るみになり問題となったことを考えると、伊丹監督の先見の明があったともいえます。

余談ですが、伊丹映画は基本的に濡れ場が多いので、そういうのが苦手な方には厳しい作品となっていますが、このスーパーの女については、伊丹作品の中で最も少ないので、入門には丁度良いかもしれません(笑)

 

最後に

放送の情報、また日本映画専門チャンネルの視聴に関する情報はこちらからご覧ください

 

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