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日本語(関東方言)の「母音の無声音化」(4)

日本語(関東方言)の「母音の無声音化」(4)


日本語(関東方言)の「母音の無声音化」(4)

前回第3問
https://topview.jp/t62a4b07577c3b-3882
の回答例:

「くつ」の母音 [ɯ] は無声音化するのに「クッキー」の母音 [ɯ] は無声音化しないのはなぜか?
(因みに、英語の場合、coots の [uː] も cookie の [ʊ] も無声音化しない)

結論を言うと、これには「アクセントの有無」が関与します。つまり、

 「く」:アクセントなし vs. 「ク」:アクセントあり

ということです。

日本語(東京方言)の「アクセント」は母音直後で「音調が下り」、母音に「卓立」があるという点がポイントとなります。
つまり、同じ母音 [ɯ] でも
「アクセント/卓立あり」→「有声音性」が保たれる
「アクセント/卓立なし」→「有声音性」が保たれなくなる可能性 → 前後の音の影響を受けやくなる
という訳です。

因みに、似て非なる英語の「アクセント」は別物で、ここでは深入りしませんが「卓立」=「音質 and/or 音長 and/or 高低変化 and/or 強弱」の複合体です。

さて、
第4問:

「きく」、「くつ」等の母音 [i]、[ɯ] が無声音化するのに、
「かくまう」「ここなつ」「けしごむ」等の母音 [ɐ]、[o]、[e] が無声音化しないのはなぜか?

今回も、どうぞ、どなたでも奮ってお答えください!
回答例は明日。

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