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辛口英語教育論 (10)

辛口英語教育論 (10)


さて、9日前 <https://topview.jp/t62ce434d521e2-4642> から、

This is a pen.:「こんな英文、現実にはまず口にしないだろう!」と、したり顔で烙印を押される典型的な文

をトピックにして、

この種の発言って大方の場合ただの「受け売り」になっていないだろうか?実はあまりにも一方的で一面的な物言いではないだろうか?

という問題提起をした上で、この問題をいくつかの要因に分けて考えてみたい、としました。そして、要因分析として、

 <想像力><有用性><文法><発音>

といった要因を順次取り上げていきます。

と宣言しました。


6日前からは、<文法>―とりわけ、彼我の、つまり日英の<文法>の相違点―という要因に関して、述べています。

<文法> (7)

昨日 <https://topview.jp/t62d91e2630a67-4778> は、英語の<単数><複数>との関連で

 <言語間に優劣を想定する>ような発想は、言語学の世界では<とうの昔に廃棄>されている。

という点に触れ、

 <数(すう)>や(<助数詞>を含む)<類別詞>や<発音>

といった概念に関しても、言語間にはトータルで見ると言語学が言うように<言語間に優劣はない>のであり、

 言わば絶妙な「兼ね合い(trade-off relation)」の関係 =「シーソー関係」が存在する。

という興味深い結論に達することを見ました。

<発音>に関して、もう1点付け加えると、

 日本語:音節構造単純(基本的に「ɐ/i/ɯ/e/o」で終わるか「ん」か促音「っ」で終わる)
 英語:音節構造複雑(母音(←これ自体日本語よりずっと多い)で終わることもあるし、子音(連鎖)で終わることも多い)

こうした違いにより、以下の興味深い違いが出てくることになります。

 日本語:音節構造単純 → 同音異義語が相対的に多くなる → 駄洒落を作りやすい
 英語:音節構造複雑→ 同音異義語が相対的に少なくなる → 韻文で行末音を揃える「押韻」は難しい技術となり、作者の<腕の見せ所>となる


では、明日以降もどうぞお楽しみに~。

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