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スレトスノマジョ

スレトスノマジョ



私は最近、ライブ配信アプリでどこかの誰かの配信を見るのにはまっている。
声の可愛い子、カッコイイ人。
変な人に面白い人、人懐っこい人、自分が中心だと思ってリスナーを軽視する人。
色んな人がいる。

それは、ライブ配信でも現実でも同じことだ。
ただ現実と違ってライブ配信は選ぶ権利がある。
ハズレを引いたらそのハズレは印をつけて遠ざければいいのだ。
 
私はライブ配信の事はよく知らなかった。
周りがリスナーやライバーが教えてくれる、それが何だかほっとしてしまう。
今ではスマホの辞書機能を使い、配信に使える"弾幕"と呼ばれる絵文字や記号で作った装飾を登録している。
あまり使わない文字に弾幕を収納するのが、密かな楽しみでもある。その文字を入力すれば予測変換に沢山の弾幕が現れる。それを見ているだけでも楽しい気持ちになれるから。
 
配信アプリによって盛上げ弾幕として、登録する事が出来るものもあるが、無いものもある。
私は色んなライブ配信アプリを見て回る。声だけ、キャラクターに扮した人物が画面に現れるもの、リアルに存在するその人、アバター姿。
 
お気に入りを見つけるのは楽しい。
ギフトもたくさんは投げられないが、反応を貰えるとすごく嬉しくなる。
日々をそうして過ごし、私は自分を保っていられる。
「私? 私は配信者にはなれませんよ」
上がってしまいますし、何よりこんな声ではとその人に話す。
その人は言う、
「あなたの声が欲しい人がどこかにはいる」
そんな言葉に、信憑性はない。
私は今日も見る専、聞き専だ。
 
お気に入りの配信が無ければ新たな癒しを平穏を求めて、飛び込む。まだ知らない誰かの存在へ……。
 
そんな私の気持ちはどこかに集まり魔女になる。
キラキラした魔法を求め、癒しを求め絶望した気持ちが、不安が嫌悪感が集まりやがて魔女になるの。

私たちの気持ちが感情が魔女を生む。
いつでもキラキラなわけではない私たちは、いつだって、バケモノを生み出してしまう事を忘れてしまう。

今日もまた、この感情がいつかの魔女を生む。

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