雨。夕方。暗い。
雨。夕方。暗い。
雨。夕方。暗い。
洗濯物を取り込み忘れていたのに気付き、
世界の果てに飛ばされたような気持ちになってる。
もう学校が終わるくらいの時間に、
娘の友達が家にやってきた。
「今日は学校行かないから、話だけでもしようと思って」
「急がなくていいですよ。時間あるんで」
…ちょっと待っててね。
はぁ〜。
正直、どうでもいい。
そう思うくらいには、起こすために娘に声かけた。
起きない。とにかく起きない。
今、10時40分だよ。
11時になったよ。
もうすぐバス来るよ。
今日は午前中で(教育センターの)部屋閉まるよ。
12時半…
お昼どうする?
私の声は、彼女には届かない。
しょうがないから、もう一度起こしに行った。
「お友達来てるから、急いで起きよう!」
間をつなぐために、その友達と話をしていた。
「とにかく教室に行きたくない」
「お兄ちゃんに無理やり家を追い出された」
「学校行かないとじいちゃんに怒られる」
「学校行ったら無理やり教室連れて行かれる」
「教室いても、話し相手いないからつまらない(隣の席は娘)」
たくさん、たくさん話をしてくれる。
これまでも娘を待つ間に話をしてきたけれど、
素直でなぜか距離感が近い。
私はただ、話を受け止めるだけ。
…もう10分以上経っているかな。
さすがに待たせ過ぎだろう。
小6の時に、一緒に登校しようと誘いにきてくれたのを何度も断っているから、なるべく追い返すようなことはしたくない。
もう一度、娘に声をかけた。
「なんでもいいから、とにかく下りて来て」
それからしばらくして、娘が来た。
念のため、聞いてみた。
「今から出席もらうために保健室に一緒に行くのはどう?」
「絶対行かない!」
先に答えたのは友達の方だった。
意思がはっきりしてるのは良いことだ。
ただね…
ウチの娘じゃなくて、人様の子やからね…
勝手に学校休ませるのはマズイんよ…
去年は、それで友達と一緒に小学校にタッチ登校したこともあったな。
娘が強情すぎて動かないから。
学校に電話して事情を話すと「登校させるようにしてください」とか言うから。
いくら無理だと言っても、ずっと家の前で友達が待っていそうだったから。
優しく「校門をちょこっと乗り越えるだけでいいから」と説得して、教頭先生に門の前で待っていてもらったんだよね。
それで「登校」させて家に帰ってもらった。
困ったな…
中学校は遠いもんな…
娘の友達だから、大切にしたい気持ちはある。
助けを求めてここに来ている部分もあるだろうから、やや慎重に対応しなくちゃいけない。
かと言って、頻繁に来ても、それはそれで対応が難しい…
う〜ん。どうするべきか。
娘は結局、欠席してしまった。
がんばって毎日センターまでバスや自転車で行っていたのに、ここ2週間で5日も欠席している。
スクールカウンセラーの先生も
「出席だけは取り返しつかないから、毎日タッチ登校でも教育センターでもいいから出席とっておこう」
と聞いて、やってきたはずなのに…
今、転がる岩に追い立てられて坂道を下っているような恐怖がある。
私は、なんて無力なんだろう。
何にもやる気が起きない。
今日、結婚記念日なのに。
さぁ、そろそろ気持ち切り替えなきゃ。
泣いてなんて、いない。
娘のリクエストのパエリア作ろ…
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