魔法外科医は癒し系の少年~涼波ハルカの喪失-19 ☸ ハルカの勉強
魔法外科医は癒し系の少年~涼波ハルカの喪失-19 ☸ ハルカの勉強
魔法外科医の少年は癒し系~あらすじ
魔法外科医って結構、大変なお仕事。さらに転生者の受け入れまで。ほのぼのあり、シリアスあり、アクションあり、ギャグあり、ほどよくエッチもありの逆異世界転生ファンタジー。
<ロビ様、血管とかひとつずつ繋げていますけど、ぶわぁって治る治癒魔法というのは無いのですか?>
<あるよ。あるけど、あれ、障害が残るんだ>
<どういうことでしょうか?>
<切れた患部がぴったり合っていれば綺麗に治るんだけど、ずれているとそのまま治っちゃってリハビリが大変なんだ。特に太い血管や筋肉はちゃんとやらないと>
<なるほど、勝手に元通りになるわけじゃないんですね>
<そう。だから、障害を残さないよう、元通りに結合していくんだ>
(ハルカの世界では、魔法って、随分と便利なものと解釈されているんだな)
※本小説は、「小説になろう」、「カクヨム」、「アルファポリス」、「ノベルバ」、「ノベルビア」にも投稿しておりますので、お好みのサイトで読んでいただければ幸いです。
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魔法外科医は癒し系の少年~涼波ハルカの喪失-19 ☸ ハルカの勉強
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「ロビ様」
「ああ、ハルカ、おはよう……って、あれ?ハルカ、すごいじゃん」
「わからない」
ロビのベッドで寄り添うようにハルカが横たわっている。二人とも寝るためのラフな服を着ていた。昨夜、ダリアと一緒にハルカの身体を拭き、着替えさせたのだ。
(『
ロビはハルカの額に自分の額を合わせた。
<どうして『ロビ様』って言えたの?>
<昨日、ダリアさんがロビ様のことを呼んでいるのを聞いて、そうかな?って>
<とてもきれいな発音だったよ、ハルカはすごいね>
今日は三連休の一日目である。
<朝食前に、少し勉強しようか。とりあえず、着替えよう>
<はい。でも、その前に、拭いてもいいですか?>
<うん、いいよ、これで拭いて>
ロビはベッドのそばに置いてある布をハルカに渡した。
「は、あ、んっ」
(うわ、声、
ハルカはロビをじっと見て、ロビの股間をさすった。
「ロビ様」
(『
<大きくなっています>
<あ、これ、朝になるとなぜか大きくなるんだ>
<して頂いてもいいですか?>
<うん、そうだね、しよう。ハルカの世界ではどんな風にするの?>
<……>
『
<うん、わかった、ハルカの記憶通りにしてみるね>
<はい、お願いします>
<でもなんで二人とも男の人なの?>
<あ、あの、それは、そういう設定でして>
<この世界でも男性同士とか女性同士ってあるよ>
<そうなんですか?>
<うん。割と普通に>
ロビはハルカの髪を撫で、キスをした。そして首筋にもキスをし、じっくりと身体を撫でながら徐々に下の方へキスを進めて行った。
「ロ、ロビ様」
「うん、ハルカ」
(あれ?今までと違う感じだ。なんか、中が動いているような感じ……)
ロビは五分ほどで果てた。
(なんか、いつもより気持ちよかった)
<今はお腹の上に出したんですね>
<うん、後で垂れるとよくないかなって>
<ちょと満足感が足りない気がします>
<そういえば、なんか狼獣人は白い液体を押し出せるんだって。一回の発情期で二回だけらしいけど>
<ほんとですか?ちょっと待ってください>
ハルカは心当たりがあるのか、ロビから離れるとベッドで膝立ちになって先ほどの布を下に敷き、お腹のあちこちに力を入れ始めた。ロビは、ダリアが動かしていた筋肉の辺りをなぞった。
「ロビ様」
(あ、透明の液体が出てきた)
(『
<ハルカ、成功したみたいだよ>
<本当ですか?じゃあ、次は中で……>
<その前に、もうひとつ、お腹の中で赤子の素を無効化する能力があるんだって>
<赤子の素?ちょっとわかりません>
<じゃあ、指を挿れるね>
<ちょっと怖いです。ゆっくりお願いします>
<ハルカは指を挿れたこと無いの?昨日、中まで炎症起こしていたよ>
<恥ずかしいから言わないでください>
<この辺から、何か液体を出せるみたいなんだ>
<そんなに深く挿れないでくださ……そこ、なんかすごく変な感じがします>
<『赤子の素いらない』とか念じてみて>
<ん、こんな感じですか、あ、何か出た気がします>
<うん、何か出た、指先が熱いから、できたと思う>
<ロビ様、あの、このままもう一度……>
<うん>
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(『
<ねえ、ハルカ、ハルカの世界には書物はたくさんあるの?>
<ええ、ラノベとか漫画とか、図鑑とか色々あります>
<あ、今、思い浮かべた書物、獣人族が描いてあった>
<これは、剣と魔法の世界に転生する話です>
<へえ、ハルカの世界では転生が起きるの?>
<いえ、これは架空の話です>
<そっか、でも色々興味深いな。じゃあ服を着ようか>
ロビは普段着に着替えた。ハルカも服を着始めたが、尻尾の扱いがわからないようで、スカートを履くのはロビが手伝った。
(『
<ハーブティーを頼んでくるね>
<あ、一緒に行きます。あたしも召使ですから。あの、その前に薬を塗っていいですか?>
<あ、うん、じゃあ、足を開いて>
<今日は自分で塗ってみます>
<わかった。薬はこれ。お尻とスカートの間にこの布を敷いてね>
ロビはベッドから起き上がると、書物や筆記用具などの準備を始めた。
(あ、ハルカ、必要以上に指を動かしている……ここはあえて見て無いことにしようっと。うう、でも気になる。あ、後ろの方にも指を……声が出るのを我慢している姿、可愛いな。結局、全部、見てしまった……)
その後、キッチンに行くと、ハルカはダリアの身振り手振りでハーブティーの淹れ方を教わりながら、ポットにハーブティーを移し、ティーカップではなくロビの指示で大きなマグカップを二つ持って、ロビと一緒に部屋に戻った。
ロビはハルカに紙と何も書かれていない書物、ペン、インクを渡して、使い方を教え始めた。
(『
<これはハルカが好きに使っていいからね。僕がこの世界の言葉を教えるから、ハルカの世界の言葉で書いてくれるかな。あと、読み方も。インクが無くなったら、ウグルスに足してもらって>
<はい>
<紙は練習したり覚書を書くのに使って。清書はこっちの書物の方に。僕もハルカの世界の言葉、憶えたいから読み方も書いてね>
<わかりました>
ロビは、小さな子どもに教える方法ではなく、まず、大陸公用語で使われるすべての文字を、一文字一文字、指を差しながら発音してみせた。
ハルカは、文字を書き写しながら、ニホンの文字らしきもので何やら書き込んでいるようだ。
(うーん、全然、違う文字だな)
そして、子ども向けの挿絵の多い書物を見せて読み聞かせ、念話でイントネーションや微妙な発音の違いをサポートしながら発音練習をした。
ハルカの耳が動いた。すると、ノックをする音がした。
「どうぞ」
「ロビ様、朝食の準備ができました」
「ダリア、ありがと、今、行くね」
(あれ?いつもウグルスが呼びに来るのにな……。なんか、今、そっとドアを開けたような気がするし)
朝食後、ロビとハルカはまた部屋に戻り勉強は続いた。午前はずっと大陸公用語を教えていたが、午後は、ハルカが飽きないように算術を教え始めた。
この世界でも計算は十進数、時計は六十進数、ハルカは数字や記号の関係を憶えると、あっという間に三桁の掛け算もできるようになった。これにはロビも相当驚いた。
「ハルカ、すごいね!算術は、もう教えること無いや」
ロビは、思わず念話ではなく、声で話しかけた。ハルカは、何か褒められていると感じたのだろう、ニコニコと笑顔で返した。
(『
<ハルカは異世界で何か剣技とかやっていなかったの?>
<剣技ですか?……>
ハルカは少し考え込んだ。意識共存がうまくできていないせいか、どちらの記憶も引き出すのに時間がかかるようだ。
<新体操をやっていました>
<体術みたいなもの?うーん、やっているところ、イメージできる?>
<おお、なんか、美しくも
<ロビ様、それはちょっとダメです。あたしの世界では健康的で美を競うスポーツです>
<そ、そうか、文化というものなんだね、ごめんごめん>
<色々な道具を使うんだね>
<はい、特にこれが得意でした>
<これリボンなの?すごい、こんな動きができるんだ>
<ええ、こうやって美しさを競うんです>
<そうだ、いいものがある、ちょっと待ってて>
(
ロビは工房に入ると、
ロビは
(うん、もうしばらく使える。この
ロビは
(魔石を精製するところまではうまくいったんだけど、
そして、
(ハルカは勉強家だな、偉いな。『
<後で格闘練習してみようか、ハルカの実力が見たいな>
<はい、わかりました。このページを書き終えたら>
(ハルカは暗殺者訓練を受けていたみたいだから、基本は
ロビとハルカの目が合った。ハルカは不思議そうな顔をしていた。
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