
【出版詐欺】騙された私だからわかるぼったくりの手口と無料の出版【自己出版】
【出版詐欺】騙された私だからわかるぼったくりの手口と無料の出版【自己出版】
私は2005年に「新風舎」という出版社で絵本を「共同出版」しています。
「共同出版」とは、「著者に出版費用を出してもらいます。弊社は全国の書店に卸しますよ」
ってことです。
実はこれ、違法じゃないけど限りなくぼったくりです。
ここでは、「共同出版」という名目で私がひっかかった手口と、
セルフ・パブリッシング「自己出版」という著者の金銭的負担がなくてもできる出版について紹介します。
【目次】
1. ぼったくり商法「新風舎」の手口
2. 賢いつもりで出版費用を値切る
3. 売れるの?初動とその頃の動き
4. 新風舎倒産(2008年1月)
5. 電子書籍でセルフ・パブリッシング(自己出版)する。
6. 紙の本の出版にこだわる方へ
7. おわりに
1. ぼったくり商法「新風舎」の手口
最初は、「大賞は無料で書籍化」という名目のコンテストに応募させます。
一次選考は誰でもほとんど通過します。
そして最終選考に落選します。
すると「惜しくも落選したが、共同出版しないか」と、もちかけられます。
著書についてはとにかく褒められます。
しかし「共同出版」と、言うけれど、
出版費用・人件費・宣伝費、全て著者持ち
です!
本の校正も著者。
本が売れた場合は印税7%が著者に入金されるはずだったのですが、
「新風舎」が後に倒産することになり、私の著書の印税はどこかに消えました。
2.賢いつもりで出版費用を値切る
「新風舎」は最初は、
1000部発行・単価1600円(税抜)・見積もり200万円、と言ってきまして。
バカ言うなそんなに売れるか単価も総額も高すぎる、と、交渉しました。
※最終見積り
A5変形版フルカラー
24ページ内
500部(内50冊をお渡しします)
予価1200円(税別)
著者負担:出版賞特別価格(出版費)980,000
インターネット販売申込費用 50,000
合計 1,030,000
税込み1,081,000
はっきり言って、バカみたいに高い!
普通の「自費出版」はこんなにかかりません。
当時はわからなかったのです、相場が。
全国書店に流通させるのがちょっと面倒だったので、合意しました。
実は私、事故で退職しておりまして、その退職金を出版に充てています。
3.売れるの?初動とその頃の動き
100冊はあっという間に売れました。それからだんだん売れなくなって、月に1~5冊のペースで落ち着きました。
自費出版としては、これで売れている方です。
つまりですね。
1000冊も売れるわけがないのです!
その在庫を家に置くことを考えてください。
300冊でも多いくらいです。
4.新風舎倒産(2008年1月)
絶対損をするはずのないビジネスモデルなのに倒産。
新風舎商法は詐欺である、と訴訟が起きたのです。
被害者側は、セールストークで「絶対この本は売れます」と言われていました。
言っちゃったら詐欺ですね。
あっという間に顧客が減り、倒産しました。
在庫の本の所有権は「新風舎」にある契約だったので、自著を買い取りました。私は100冊でしたが、ほとんど売れないで買い取った著者さんも多かったはずです。
私は2008年11月Amazonの委託販売「e託」(有料)で販売を始め、2012年8月に完売しました。まぁ、赤字ですね。出版費用の上にさらに赤字を重ねたことになりますね。
5.電子書籍でセルフ・パブリッシング(自己出版)する。
Amazonで販売することに慣れていたこともありますが、
電子書籍が次第に市場に出回ってきたのですよ。
AmazonではKindleと電子書籍を呼んでいます。
他の電子書籍書店に配本するのが面倒だったので、Amazon専売で自分の絵本を電子書籍化しました。
費用はタダ!
この「自己出版」をKDPとAmazonでは呼んでいます。
原稿はあるのですから、自分の労働力以外に費用はほとんどかかりません。
Word文書を「でんでんコンバータ」という無料ツールで電子書籍の形式ファイルに変換して出版。無料の変換ツールやサイトは今では沢山あります。
その後、短編小説集や川柳集も出版しました。
私は自分で表紙のイラストを描いていますから、本当に無料で出版しています。
6.紙の本の出版にこだわる方へ
今は「オンデマンド出版」といって、PDFデータで書籍を登録しておけば注文が入ると印刷製本してくれる会社がありますよ。
私が知っているのはネクストパブリッシングです。
こちらはソフトカバーの本に限ります。Amazon専売です。
実は、次に「自己出版」するときにやろうかと思っています。
7.おわりに
やってみるとわかりますが、出版は楽しいです。
儲かるかといえば、儲からないですが…
初期費用が0円なら、気にすることはありません!
今でも出版詐欺や詐欺的商法は横行しているようです。
本を出したい人が多いのです。
皆さん、ちょっとの手間ですから「自己出版」「オンデマンド出版」などを考慮に入れてください。
あくどい商売が撲滅するのを願ってやみません。
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