1940年2月10日 「トムとジェリーの第一作目『上には上がある』が公開される」

1940年2月10日、アニメーション史上に刻まれる重要な日が訪れました。その日、世界に愛される名作アニメーションシリーズの始まりとなる作品、「トムとジェリー」の第一作目『上には上がある』が公開されました。

「トムとジェリー」は、ウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラによって生み出されたアメリカ合衆国のアニメーションシリーズです。このシリーズは、ネコのトムとネズミのジェリーが繰り広げる痛快なドタバタ劇で知られています。メトロ・ゴールドウィン・メイヤー（MGM）が発表した短編アニメーション映画のシリーズとしてスタートし、その後、数々の短編作品、長編映画、テレビシリーズ、OVAが製作されました。2023年時点で、166本の短編作品、2本の長編映画、8作のテレビシリーズ、18本のOVAが生み出されています。

初公開時、トムとジェリーにそれぞれ「ジャスパー」と「ジンクス」という名前が与えられていましたが、後に「トム」と「ジェリー」に改名されました。この作品は、現在では「トムとジェリー」シリーズの第1作として広く認識されていますが、プロトタイプであったため、監督のジョセフ・バーベラは「シリーズ第1作ではないが、その直系の先祖にあたる作品であった」と述べています。

興味深いことに、初期の「トムとジェリー」作品では、制作陣の名前がクレジットされていないものが多く見られます。この第一作も例外ではなく、監督を務めたハンナ＝バーベラを含む制作陣の名前は一切クレジットされていませんでした。

2022年、この作品の劇場初公開日である2月10日は、「トムとジェリーの誕生日」として、記念日に制定されました。それ以来、世界中のファンがこの日を祝っています。

「トムとジェリー」は、その愛らしいキャラクター、独特のギャグ、そして見事なアニメーションで、世代を超えて人々の心を魅了し続けています。これからも、この不朽の名作が次の世代に受け継がれ、新たなファンの心を掴んでいくことでしょう。