200年前の時計

200年前の時計

コルテット /

2023/12/24 20:00 | 536 文字

死期が訪れた父親が息子にこう言いました。

『この掛け時計は、200年以上も前に作られたもので、お前のおじいちゃんが私にあげた物だ。これを前にやる、すぐそこの通りにある

床屋さんに持っていって、この時計をいくらで買い取ってくれるか聞いてきてくれないか？』

時計屋に行って戻ってきた。

息子は父親にいました。

『計算は古すぎるからっていう理由で500円って言ってたよ。』

すると父親は、『次に街のカフェに行って、この時計をいくらで買ってくれるか聞いてきてくれないか？』と頼んだ。

息子は時計を持って行って聞いてきた。

『カフェでも同じ500円だって言われたよ。』

すると今度は、

『これを美術館に持って行って聞いてみてくれないか?』と頼んだ。

行って戻ってきた息子は、『美術館は1億円を提示してきたよ。』と言いました。

すると父親はこう言いました。

『正しい場所に行けば、お前の価値は正しく評価されるっていうことを伝えたかったんだよ。だから自分を正しい場所に置きなさい。そしてそうでない場所で正しく評価されなかったとしても、怒ってはいけない。』と言いました。
お前の価値をわかっている人はお前の存在を大切にする、そう扱ってもらえない場所に長くとどまってはいけないと言ったそうです。

素敵なエピソードですね。