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いろいろなことを呼び覚ます、あの味、この味

あの頃の楽しみ

高校生の頃、帰り道の駅の本屋でPOPEYEを買うのが毎月の楽しみだった。

当時、800円ちょっとの買い物は安い買い物ではなかったが、なんと言うか、そこには知らない世界がたくさん詰まっているような気がして僕には大きな冒険のチケットを手に入れるような感覚だった。

毎月10日が新しい扉を開ける日。

帰りの電車の中で開いては、いろいろなことに思いを巡らせていたような気がする。

身近ではなかった、いろいろなこと

それからもう6年余りが経過した。

今は渋谷にも、目黒にも、代官山にもよく足を運ぶ。でも、あの頃は全てが遠い世界のように感じていた。

それが当たり前になってくると、当たり前ではなかった頃のことは誰しも忘れてしまうものなのだろうか?

確かに、僕も時折こうして昔を思い出すことはあっても、常に新鮮味を感じているわけではないように感じる。

多分、人生ってそういう小さな当たり前の積み重ねなのかもしれない。

でも、ふとしたときにその一枚一枚をめくってみると、途端に毎日が幸せに感じてくることもあるのかなんて、考えたりもしている。

記憶を呼び覚ます、味

渋谷のセンター街のそれこそセンター、ど真ん中に「兆楽」という老舗の町中華がある。

職場の近くにあったこともあり、今でこそ行きつけのお店の一つ、、だが、普段はルースーチャーハンばっかり頼んでいた。

今日、メニューを見た時に「豚しゃぶチャーハン」の文字が目に入った。

そう言えば、あの時

そう言えば、あの時。

いつだったかの帰り道に読んでいた、「POPEYE」にこのお店が取り上げられていて、「豚しゃぶチャーハン」がうまいと書いてあったのを見たことを思い出した。

そう、紛れもない、この文章は兆楽のしゃぶチャーを待っている間に僕が回想したことを文字にしたものだ。

なぜだろう。急に懐かしく思えてくる。

そう考えてみると、人生って長いものだなあと思うし、いつかいつか、そしてあの時あの時と言っていると知らぬ間にそのページはどんどん閉じられていってしまうものなのだと実感する。

やっぱり、僕らは毎日旅しているのだろう。

記憶を呼び戻すもの

味や香り、その他情景、

ふとした時に僕のページをめくるものは日常にありふれている。

だからこそ、たまにこうして振り返ると新しい自分の姿が見えるのかもしれない。

あの頃は遠い世界だと思っていた今いる場所。

今は自分もその街の一部になれているだろうか。


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著者

旅行とグルメが大好きすぎるライター。

■国内全県制覇〜現在自治体制覇に挑戦中
■写真も撮っています

本体は20代の社会人大学生。

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