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ジャンク品なスカフコントローラー(SCUF INFINITY 4PS PRO)を直す

ジャンク品なスカフコントローラー(SCUF INFINITY 4PS PRO)を直す


今回はこちら
本体

スカフインフィニティ4PRO
背面ボタンが付いたps4コントローラーです。
相当前に神戸で動きませんというのを購入して、動作確認だけしてずっと使ってなかったのをAC6発売に合わせて使おうと思い直しました。確か2500円ぐらい?で購入したやつです。
このスカフ実は中身はただのデュアルショック4に配線乗っ取りして背面ボタンの機能つけただけの物なのでEMR部分のチップさえ壊れていなければどうとでも直せると思ったのと、最悪チップ壊れてても配線引き出してくれているのでチップは自分で似たような機能実装したの作って載せればいいと思ってました。正直なんでこのコントローラーこんなに新品の値段が高いのか意味不明です。それでも結構売れてるのがゲーミング市場マジック!!

不具合は以下のような感じです。
  • 背面ボタンが効いたり効かなかったり
  • 左スティックの押し込みボタンがカチカチしない
  • 右スティックが勝手に上に動く(ドリフト)
背面ボタンは接点復活材を外から吹いて何回かボタン押してたら直りました。
右スティックは中の可変抵抗のヘタリから来るものなので中に抵抗を入れて校正かけていきます。
左スティックは中のタクトスイッチの中の金属板がヘタリ戻ってこなくなっているのでタクトスイッチごと交換します。
ドリフトを直す自身がない方は↓を取り付ける方が簡単です。

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感想(0件)

では、作業を始めていきます。
まずは分解です。
分解ネジ

赤丸の3か所は普通のプラスネジなので簡単に外せますが、緑丸の1か所だけ五角形みたいな特殊ネジです。専用工具は5000円ぐらいで売ってますが、ジャンク品修理はいかに安く済ませるかがミソなのでこれは使いません。1000円ぐらいで互換品とかいうの売ってますがこれは大きさがやや違ってうまくいきませんでした。おとなしく100均の細めのニッパーで無理やりネジを撮んで回しました。 ネジを取ったらコントローラーの隙間に細いもの(マイナスドライバーor薄めの会員カードとか)入れて少しずつ外していきます。(デュアルショック4とか外すときと同じ) ある程度外れたらゆっくり少しだけ開いて下さい。赤丸の2か所がペラペラのケーブル(フレキシブルケーブル)でギリギリの長さで繋がっているので、勢いよく全部開くと中のフレキシブルケーブルがちぎれて断線してしまいます。そうなると一気に修理レベルが高くなります。
開封

①のところはそのまま引っ張った抜けます(ゲーブルは絶対に曲げたりしないようにしないと簡単に断線します)。 ①を外したら次に②を外すのですが、こちらはそのまま引っ張って抜くと壊れます。ロックが掛かっているのでそれを解除したら抜けます。ロックは赤丸の黒い部分を爪で引き揚げます(思ったよりは力が要ります)。
フレキケーブルリリース
①、②が外れたらバッテリーコネクタも抜いてバッテリーを外します。 バッテリー下にネジが1つ隠れているのでネジを外します。
バッテリーリリース

黒い板が外れたら基盤が見えるのでドリフトの修理に取り掛かります。モーターはどうせ使わないし、あったら重いので外します(写真忘れた)。
ドリフト修正

ドリフト具合はこちらのGamepad Tester - Check Controllers and Joysticks Onlineで見ながら直します。今回は上方向へのドリフトなのでy軸+に抵抗を繋ぎ校正を掛けていきます。抵抗値はコントローラーのドリフト具合によって値が変わるので可変抵抗で見ながら調整する方がいいのです。
今回手持ちに合う大きさの可変抵抗がなかったので固定抵抗でやりました。また、固定抵抗も良い値のが手持ちになかったのであるものを直並列で繋いでいい感じの値にしてます。
抵抗はモーターを外したことで空いたスペースに適当にセットしときます。
ゲームパッドテスター

値としては+-0.1以内というサイトもあったけど実際はバッテリーの残量やコンデンサ劣化による電圧変化があるため+-0.05以内に収めることをオススメします。実際に+-0.9でやったデュアルショック4ではややドリフトしました。
ドリフト修理はここまでで完了です。詳しい構造やもっと踏み込んだスティックの修理の場合はこちらの記事とかこちらのライブ配信時の動画のこの辺りをご覧ください。
続いて左スティック押し込みボタンの修理をしていきます。
そのままタッチパネル用のケーブルが繋がっているのでそれを引き抜きます。
メイン基板リリース

基盤は左右2か所の爪で引っかかってますが簡単に外せます。
スティック押し込み
左スティックを押し込むことによって赤いパーツが下に下がって底のタクトスイッチが押される仕組みなので押し込み不良はここのタクトスイッチの内部のペコペコする金属版が戻ってこない状態なのでタクトスイッチごと変えていきます。
そのためにはまず裏のタクトスイッチの半田を4か所除去します。
半田除去にははんだシュ太郎NEOで除去しました。
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感想(1件)


こいつマジで良いです。コスト抑えつつやることやれる感じの道具。DIY勢のお財布にとてもやさしいです。
本当は電動半田吸い取り器が欲しいのですが、3万ぐらいして高いのでこれを使ってます。
初心者には難しいけど何回か使うと慣れてきて今では結構きれいに吸えます。
スイッチ半田箇所
リード線が一本ついているのは背面ボタン用でGNDかプラス側をここから取ってるだけだと思います。
キレイに吸い取れたらタクトスイッチを引っぺがすのですが、そのままではスティックパーツの中にいて取れないので、がわのケースを一部無理やり曲げてスペースを作ります。
スイッチ取り出し
両サイドから細いマイナスドライバーとか入れて少しずつこじ開けていきます。
写真では30度ぐらいしか曲げていないけどこれではスイッチが取れないので最終的には90度ぐらいまでがっつり曲げてギリギリな作業スペースでした。
曲げる時はこじ開ける金属板がなるべく変形しないように気を付けて下さい。あまり波打つように変形すると戻すときにちゃんと戻らずスティック傾けたときに引っかかるようになったりします。
スイッチ
外すとこれがタクトスイッチです。カチカチしないの原因はこいつのさらに中の金属なのですがそこまで分解すると戻せないのでこれ事変えていきます。
多分このスイッチ30円ぐらいで売ってます。
今回は昔修理したDS4の壊れたスティックがあるのでそこから同じスイッチを移植してきました。
タクトスイッチを交換して、曲げたガワの金属を曲げ戻して再び半田付けします。
これで左スティック押し込みのカチカチも修理できました。
後は組み立てていきますが、結構苦労したところが何か所かありました。
一つはここ

ボタンとかの配線を基盤まで持ってきているリボンケーブルとかフレキシブルケーブルとか言われているところ。これだけただ基盤を上からセットしたらいい感じになるので難しくないのですが、スカフはこの間にもう一枚背面ボタンにもケーブルを持っていくためのリボンケーブルを間に挟んでいる構造なのです。

これがもう不安定。二か所はめるようなとこがあるのですが、こいつすぐに外れる癖に基盤を入れる時には見えなくなるのでいつの間にか外れてそのまま閉じると最悪ケーブルが断線して余計めんどくさいことになるという罠が待ち構えています。
なのでずれないように絶妙に片手で固定しつつ、もう片方の手で基盤を上手いこと入れます。

なんとかハマったらあとは簡単で外した時の逆順でつけていきます。





最後にスティックが加水分解で変形しているのでロングタイプのスティックに付け替えて完成です。
今回はよく紹介されているような修理方法よりもさらに踏み込んだ感じでより安く修理していきました。

ジャンクスカフコントローラー ¥2500(数年前にで購入。もしかしたら¥3500だったかも)
接点復活材 ¥50ぐらい?(1回分としてはこれぐらいかな)
抵抗×8 ¥3×8=24円
線材 ¥0(その辺に転がってたやつ)
半田 ¥5(量的にはこれぐらい?100均に売ってるやつ)
タクトスイッチ ¥0(ゴミから拝借。普通に買っても\30ぐらいだと思う)
ロングスティック左右 ¥700(ヤフーショッピングの半額クーポンと500円引き使った。元は¥1200*2)
合計 ¥3279。
本体除いた実質の修理費は3279-2500=¥779。
実質の不具合部分の修理は3279-2500-700=¥79。

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