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台湾と中国は戦争する気はない。それなのになぜアメリカと日本は戦争させたがるのか?

台湾と中国は戦争する気はない。それなのになぜアメリカと日本は戦争させたがるのか?


政治は私たちの生活に直結しているにも関わらず、よもやすれば忘れていきそうな、感覚が麻痺して飼いならされてしまいそうになります。ここでは、そういった様々な出来事の備忘録を主としています。そして、自分の感じたことも。そう、麻痺してしまわぬように。格好悪い大人そのものになってしまわぬように。

中国と台湾当事者は「戦争」する気はないのでは?

アメリカが「中国と台湾が戦争を始める」と囃し立て、そして日本のマスコミメディアもその通りだと吹聴し、戦争に参加しようとしています。

ですが。
昨日、下記のようなニュースが流れました。

台湾総統、中国との戦争は選択肢にない ローマ教皇に書簡 | ロイター (reuters.com)

この記事が削除された時のために、内容を残します。

台湾の蔡英文総統はローマ教皇・フランシスコに宛てた書簡で、中国との戦争は選択肢になく、主権と自由に対する台湾の人々の主張を尊重することによってのみ、中国との健全な関係を築くことが可能だとの認識を示した。総統府が23日に書簡のコピーを公表した。

蔡氏は1月1日の世界平和の日の教皇メッセージに応える書簡で、ウクライナでの戦争は世界に平和の価値を認識させ、地域の安全維持が重要な共通認識になったと述べた。

さらに「昨年の国慶節の演説で、台湾海峡の平和と安定は台湾と中国の関係発展の基盤であり、武力衝突は絶対に容認されないとの考えを重ねて示した」と説明。「主権や民主主義、自由に対する台湾の人々の意思を尊重することによってのみ、台湾海峡を越えて建設的な交流を再開するための基盤を築くことが可能だ」と強調した。

2023.1.24

アメリカにも、懐疑的だと見ている人もいる

また、以前には、実はアメリカの一部からも「中国が戦争をけしかけようとしている見方には懐疑的」だというコメントが出てきます。その一例が下記のニュースです。

台湾周辺の中国軍事活動、侵攻兆候との見方に疑問=米国防長官 | ロイター (reuters.com)

オースティン米国防長官は11日、台湾海峡周辺における中国による軍事活動の活発化が台湾への差し迫った侵攻の兆候との見方にはかなり疑問があるとの考えを示した。

オースティン氏はワシントンで開いた外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)後の共同会見で「(台湾)海峡で航空活動の増加が見られる。台湾周辺でも水上艦の活動増加が見られる」と指摘。「ただ、それが侵攻が差し迫っていることを意味するかどうかについてかなり疑問視している」と述べた。

2023.1.11

中国と台湾は貿易の繋がりも大きい

2020年、そして2021年の中国の輸入相手国第1位は、実は台湾です。
(2022年はまだ発表されていません)
これは逆に言えば、台湾の輸出相手国の第1位は中国だということです。

去年は中国側が台湾に圧力をかけるために一部輸入停止したりしていますが、そもそものきっかけはアメリカのようです。

そもそも、中国と台湾の関係にアメリカがなぜ口をはさむのか?

確かに、中国はデモ等に対して弾圧したりしていることなどに対しては、いくら完全統一を目指しているとはいえ、そのやり方はいかがなものか。というのはあります。中国国内においても、デモに対してかなり強硬的な弾圧を行ったりしていますしね。

ですが、これはあくまでも「中国と台湾」で解決する問題です。

そこに、なぜアメリカがデカい顔をして口をはさむのでしょうか?
どんな権利があって、口をはさむのでしょうか?

 

台湾と中国は今後もあいまいな関係を続けていくのだろうと思われる

そもそも、中国にしても、「戦争してまで台湾を手に入れてやる」のような発言はしていないように記憶しています。台湾周辺での軍事活動にしても、、台湾に向かってというよりは、介入してこようとするアメリカへの牽制としての思惑の方が大きいのではないでしょうか。

というのも、さくっと検索してみましたが、アメリカが「侵攻計画をしているみたいだぞ!」と煽っているだけなんですよね。しかもごく少人数(それを日本側はわざと盛大にミスリードさせている気がします)

また、台湾側にしても、貿易相手国第1位の中国を、本当の意味で敵に回そうとは思っていないでしょう。台湾の国民にしても、戦争するとは思っていないと答えている国民の方が圧倒的に多いようですし。


それに、双方ともトップは「会話」もできる人です。外交でうまいことバランスをとりつつ、つかず離れずの曖昧な関係を続けていくのではないでしょうか。

そう、アメリカが余計な事さえしなければいいだけなのでは?

どうしても口をはさみたいのであれば「きちんと外交で解決してくれ。実際に台湾に侵攻を始めたら奪いだしたら、台湾の人々を殺しだしたらその時はこちらも武力をもって止めるが、そうでなければ基本的には口出ししない」とでも言えばいいのです。

アメリカがしないのであれば、この役割を日本が担えばいいのです。それをしない、しようともせずに、嬉々としてアメリカに追従するだけの日本……。

アメリカが戦争したい理由

アメリカは過去にも、でっち上げで戦争を始めたことがあります。今回もまた同じことをしようとしているのでしょう。

しかし、なぜここまでアメリカは戦争をしたがるのでしょうね。正確に言えば「軍事介入」ですが。

正義の味方気取りを続けるために、仮想敵国を作り「これこれこういう理由で戦争しようとしているぞ!だからアメリカ様がそれを止めるのだ!」という大義名分を作って戦争を始める。もしくはけしかける。または、被害国としたい国(今のタイミングでいえば台湾)に肩入れをしてみせて、相手国の感情をわざと煽る。

それが今までの流れです。そうすればアメリカは「目立った悪役」にならずに済むからです。今回もまたそいう流れを踏襲しようとしています。

さて、アメリカがなぜここまでして戦争をしたがるのか。それは……一言で言えば、

すべてはお金のため

なんですよね。

  • 武器を輸出しまくって稼ぐ(まさに死の商人)
    アメリカは何年にもわたって輸出国ランキング圧倒的1位です。
    2位以下に圧倒的に差をつけています。2位の3倍です。
    そして、輸出したなら使ってもらって、更に輸出して~。

  • 戦争になれば、武器を作る会社やその周辺会社が儲かり経済を回せると考えている
    ※戦争が始まれば、武器を作っている会社だけではなく、燃料やレーダー、
     はたまた戦士のための食糧や洋服、ライト等々……
     そう、「周辺」というのは本当に幅広いです

  • 武器の在庫を処理するために定期的に戦争を起こす

  • 兵隊として駆り出すことによって雇用対策だと思わせる
  • (戦争に使われなかった在庫は日本に押し付ければいいしネ!ぼったくれるし!)

これは見ようによっては、アメリカは「戦争以外には経済を回す術を知らないかわいそうな国」だとも言えますね……。

アメリカは、自国の本土が「戦地」にならないようにしている

アメリカは、戦争をけしかけては参加していますが、アメリカ本土が戦地になることのないようにしていると見られます。

中国vs台湾に戦争をさせようとしている今の状況を見ていても、それは穿ち過ぎではないと思っています。

中国からアメリカへミサイルを撃ち込まれないように、兵器や基地は「日本」に置く。(今、まさにその準備を始めています。沖縄や横浜をメインに)つまり、ミサイル発射地点や戦闘機の出発地点を日本にする。

そうすることで、中国からの反撃も「日本」に向けさせることができる。

もちろん「大元はアメリカだから、アメリカにミサイルを撃ち込んでやる!」という可能性もありますが、それでも、その前に日本にある基地や兵器、戦争に直接参加している人々を潰そうと攻撃してくるでしょう。

今の日本がやっていることは、まさに「日本列島全体を米軍基地とし、かつ、アメリカ本土の盾となる」ことです。

そう、戦争になれば、間違いなく「日本」が戦地となります。

 

日本にとっての中国は輸入大国(ランキング2位)なのに……

さきほど、台湾と中国の貿易について書きましたが、実は日本もかなり中国に依存している国です。2021年においては、輸入相手国第2位が中国でした(1位はアメリカ)

そして、去年。
ランキングは出ていませんが、上期は日中貿易額が過去最高を更新したことが発表されています。(下期はまだです)

2022年上半期の日中貿易、日本の輸入は過去最高を更新(中国、日本) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース - ジェトロ (jetro.go.jp)

ジェトロがグローバル・トレード・アトラスを基に、日中貿易を双方輸入ベース(ドルベース)で分析したところ(注1)、2022年上半期の日本の対中輸出(中国の対日輸入、以下同)は、前年同期比7.5%減の936億1,898万ドルとなった。一方、日本の対中輸入は、2.4%増の926億6,737万ドルと、上半期ベースで過去最高を記録。日本の対中貿易収支は、9億5,160万ドルの黒字となり、黒字幅は前年同期から98億3,340万ドル縮小した。

日本から中国への輸出額は減っていますが、中国から日本への輸入額は増えているのです。特に携帯電話やパソコン等の通信機。衣服。冷凍食品等もそうですね。

ここまで貿易にも依存している相手を、敵に回して戦争してやろうという考えは一体どこから出てくるのでしょうか。戦争してもその傍らで貿易は続くはずだ!と思っているのでしょうか。

あとがき

ざっとニュースを見たり調べたりしただけでも、どう考えても「中国と台湾は戦争までする気はない」だろうとしか思えないんですよね。アメリカが煽っているだけで。日本はその煽りに乗っかっているだけで。

そして、それはあくまでも「アメリカの利益の為」でしかないということも。

百歩譲って、アメリカには「戦争するメリット」が確かにあります。理由は上の方にも書いた通りです。戦争することで、アメリカの経済を回せる。

今回はそれに加え、経済大国になり、1位のアメリカのすぐ下のところまで来ている中国に脅威を抱いていて。間違ったプライドの高いアメリカにとってはそれが気に食わないからこそ、中国も支配下におくか、さもなくば潰したいという目的もあるのではないかと思います。

だから戦争しようとする。

でも、日本には一体どんなメリットがあるのでしょうか?何一つありません。アメリカに喜んでもらうことがメリット?

むしろ、日本は「他国同士も戦争にならないように」と、外交の橋渡し役になったり、アメリカの煽りを諫めたりする役割に立ってもいいのではないでしょうか。国民を苦しめてまで防衛費を増やしたり、アメリカの言いなりになりまくったりするのではなく。



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