「カーテンコール！」
加納朋子 著
出版社名 新潮社
出版年月 2017年12月
ISBNコード 978-4-10-351391-9
ISBNコード 978-4-10-351391-9
頁数・縦 ２８０Ｐ ２０ｃｍ
一年のうちで、一番嫌いなのは四月だ。
そして一日のうちでもっとも苦手なのは、朝。
だから今、このときは、最高に最悪だった。
今回紹介する本は「カーテンコール！」です。
経営難で閉校する萌木女学園。
私達はその最後の卒業生、のはずだった――。
とにかく全員卒業させようと、限界まで下げられたハードルさえ
クリアできなかった「ワケあり」の私達。
温情で半年の猶予を与えられ、敷地の片隅で補習を受けることに。
ただし、外出、ネット、面会、全部禁止！
これじゃあ、軟禁生活じゃない！
というのが、新潮社のサイトに書かれているあらすじです。
大学を卒業できないことが確定した学生たちを寮に放り込み、
特別授業を受けさせることで卒業させるというお話で
睡眠障害や拒食症、死にたがりなど、様々な事情を抱えた学生たち
それぞれの視点で書かれている短編集です。
前のお話で主人公だった子が、次のお話で、
別の子から見た印象とか書かれているので
別の子から見た印象とか書かれているので
新たな発見とかあるのがいいなと思いました。
書き方次第ですごく重くなってしまいそうな事情もあるのに
そんなに心にずしんとくるようなシリアスな感じではなくて、
でもちゃんと考えさせられたり、心に残るようなところもあって、
ミステリ要素やぞくっとするようなお話もありつつ、
それぞれの主人公と一緒に歩んでいるような、そんな読みやすさがありました。
理事長やルームメイト、他の学生たちとの関わりやきっちりした寮生活で
以前よりも少しだけ健やかに変わっていく、前向きで温かい本でした。
ぜひぜひ読んでみてください。
以上、「カーテンコール！」の紹介でした。
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