1923年2月16日 「ハワード・カーターがツタンカーメンの墓を開ける」

1923年2月16日、エジプトの砂漠の奥深くで、歴史の新たな章が幕を開けました。この日、世界的に有名なエジプト考古学者、ハワード・カーターが、古代エジプトのファラオ、ツタンカーメンの墓を開けることに成功しました。

ハワード・カーターは、1874年にイングランドのケンジントンで生まれ、若いうちからエジプトの歴史と文化に魅了されました。彼はエジプト考古学者としての道を歩み、その情熱と専門知識を結集して、歴史的な発見に導くこととなります。

一方、ツタンカーメンは古代エジプト第18王朝のファラオとして、紀元前1341年頃から紀元前1323年頃にかけて統治しました。彼の名前は後世の王名表から削除されており、その存在自体がほとんど知られていませんでした。しかし、彼の墓の発見によって、彼の名前と業績が世界に広く知られることとなりました。

1922年、ハワード・カーターは、資金援助を受けながら、ツタンカーメンの墓を発見するための調査を行いました。そのパトロンであるカーナヴォン伯ジョージ・ハーバートの支援を受け、カーターは数年にわたる研究と努力の末、ついに墓の場所を突き止めたのです。

そしてついに訪れた1923年2月16日、カーターのチームは墓を開ける準備を整えました。その時、世界中の注目がこの砂漠の地へと集まりました。古代エジプトの歴史の一端を解き明かす瞬間が迫っていたのです。

墓が開かれると、驚異的な光景がそこに広がりました。ツタンカーメンの墓は、ほぼ無傷の状態で発見され、5,000点以上の副葬品が出土しました。この発見は、世界中で大きな反響を呼び起こし、古代エジプトへの関心を再び高めるきっかけとなりました。

ツタンカーメンの副葬品はその後、世界各地の美術館で展示され、人々にその輝かしい文化遺産を伝えています。

ハワード・カーターと彼のチームの発見は、エジプト考古学の歴史において画期的なものであり、ツタンカーメンの物語は今なお私たちの心を捉え続けています。