1982年12月26日 「『タイム』のパーソン・オブ・ザ・イヤーに、初めて人間以外の物としてコンピュータが選ばれる」

1982年12月26日、「タイム」誌が歴史的な決定を下し、初めて「パーソン・オブ・ザ・イヤー」に人間以外の存在としてコンピュータを選出しました。この出来事は、当時から急速に進化し、人間社会に深い影響を与えていたコンピュータ技術への注目を示すものであり、テクノロジーの進歩とその影響を象徴的に捉えた瞬間でした。

「タイム」誌は、1923年3月3日にニューヨークで創刊され、その後も政治、経済、最先端科学、エンターテイメントなど、多岐にわたる情報を包括的に扱うことで知られています。初のニュース雑誌として、世界中の出来事を的確に捉え、読者に提供してきました。

雑誌は地域ごとに異なる版を展開し、ヨーロッパ版「タイム・ヨーロッパ」、アジア版「タイム・アジア」などがあり、それぞれが地域のニュースを発信しています。ただし、日本国内ではアジア版が主に流通しており、日本語版は存在していない実情があります。

また、2018年1月には、かつて本社があったニューヨークのタイム社がメレディスによって買収・吸収され、その後にセールスフォース・ドットコムの会長であるマーク・ベニオフに売却され、ベニオフが所有するTime USA, LLCが発行主体となりました。この変遷は、出版業界の動向と企業の経営構造の変化を反映しています。

「パーソン・オブ・ザ・イヤー」は、毎年年末に発表され、その年に最も影響を与えた人物やグループ、物などが選出され、特集記事が組まれます。この特集号では、選ばれたパーソン・オブ・ザ・イヤーの肖像が表紙を飾り、その年の重要な出来事への深い関与が示されます。この年において、コンピュータがその位置を獲得したことは、テクノロジーの進歩と社会への影響の大きさを象徴するものであり、新たな時代の到来を感じさせます。