1984年1月24日 「Apple ComputerからMacintoshが発売される」

1984年1月24日、テクノロジーの歴史に燦然と輝く瞬間が訪れました。この日、「Apple Computer」は画期的なパーソナルコンピュータ、Macintosh 128K（マッキントッシュ 128K）を世に送り出しました。このモデルは、後に登場するMacintoshシリーズの草分けとなりました。

当初、「Apple Macintosh」として発売されたこのマシンは、後に拡張版であるMacintosh 512Kが登場すると同時に「Macintosh 128K」と改名されました。価格は驚きの$2,495で、これは個人ユーザーにも手の届く範囲にあるものでした。

Macintosh 128Kの魅力は、その革新的な特徴にありました。マウスによる直感的な操作インタフェース、マルチウィンドウ、メニュー方式の操作、そして当時としては画期的な美しい文字フォントなど、数々の先進的な機能が搭載されていました。

ユーザーは、付属のワンボタン式マウスとキーボードを使いながら、3.5インチフロッピーディスクドライブ（容量400KB）を通じてデータをやり取りしました。一体型の白黒9インチCRTは、512×342ピクセルの解像度を提供しました。本体ケースは、手を入れて持ち運べる構造で、ユーザビリティにも気を配ったデザインでした。

Macintosh 128Kには、当時としては先進的なアプリケーションソフトが付属していました。ペイントソフトのMacPaintやワープロソフトのMacWriteがバンドルされ、同時にMicrosoft Multiplanという、マイクロソフト社初のGUI式表計算ソフトも同時に発売されました。

このコンピュータの開発は、低価格と描画性能の両立に焦点を当て、白黒CRTの選択や拡張性の削減などが取り入れられました。その結果、発売価格$2,495でありながら、当時の中型機に匹敵する高性能を実現。1984年5月3日までに72,000台もの販売台数を記録し、一躍時代をリードする存在となりました。