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【嫌われ者・役立たず それ ほんと?】第15弾 ゴキブリ

【嫌われ者・役立たず それ ほんと?】第15弾 ゴキブリ


 

「この世界で一番嫌われている虫は?」という質問を投げかけたとしたら、大抵の人が真っ先に思い浮かべるのは「ゴキブリ」ではないでしょうか?

 

ゴキブリは家庭にも潜んでいて身近な昆虫ですが、固定されたイメージでなくて、どうしてゴキブリを嫌っているのか、きちんと説明できますか?

 

ゴキブリを嫌いな理由として、1匹見れば100匹いるとか殺されながら卵を産むとか頭を切っても生きているとか怖い都市伝説がありますが、それらは実は違うのです。

ゴキブリは1匹でも家の中に入ってきますし、卵は安全な所に産んできますし(まぁ、これは嫌ですが(;^ω^))、頭を切られてしばらく生きているのは、他の昆虫も同じです。

 

見た目が黒光りで不気味、人間めがけて飛んでくる、予測不能が動きが怖いともよく言われますね。

確かにこの主張には納得です。

 

ゴキブリのイメージを変えてあげるしか、ゴキブリを嫌われ者から救う手立てはなさそうです。

 

ここからはゴキブリがいかに役に立ってきたか、そして役に立つ可能性があるか?
について、言及していきます。

 

●ゴキブリは薬です!

 

中国では2000年以上前の医学書『神農本草経』で、ゴキブリ(ここでは翅のないサツマゴキブリ・チュウゴクゴキブリなどの雌)の数々の薬効が記されています。

 

虫体を粉末状にしてそれだけを飲んだり、他の生薬と合わせ飲んだりしたそうです。

効果としては血流改善作用、解毒作用、腫れをひかせる作用、鎮痛作用など多岐にわたります。

 

もちろん家庭で見るチャバネゴキブリも、中国では薬となる存在でした。

解毒作用、腫れを小さくする作用に加えて、腎臓がんに良い影響を与えるとされています。

薬とされるゴキブリは捕獲したものではなく、飼育したものを用いていました。

 

そして現代中国でも、サツマゴキブリは現役で薬として活躍しています。

現代では、AIで制御した工場で、薬用ゴキブリを養殖しているところもあるんですよ。

 

『中華人民共和国薬典』に掲載されているゴキブリ薬をひとつ挙げましょう。

 

〇大黄シャ虫丸

(血流を改善し、血の塊をなくす。閉経、皮膚乾燥、肝炎、肥満性脂肪肝、乳腺炎などにきくとされています)

 

中国の薬ながら、ネットで検索するときちんと日本語で出てきます。

かなり有名な薬と言えるでしょう。

 

その他日本やアメリカ、ペルーなどでもゴキブリは薬として命を捧げてきました。
アメリカでは煎じてお茶にして破傷風に、ペルーではゴキブリ酒を使って風邪にと大活躍。

日本では黒焼きがおねしょの薬として、すりつぶしたら霜焼けの塗り薬として重宝されていたのです。

 

残念ながら(?)現代では中国だけが薬としてゴキブリを採用している状況ですが、次項で述べる研究が進めば、ゴキブリは人類を救う立役者となる可能性があります。

 

2010年ゴキブリの脳から人を死に至らしめる菌を死滅させる抗生物質が見つかった!

 

メチリン耐性黄色ブドウ球菌、通称MRSAは、鼻腔、のど、皮膚や腸に住んでいて、健康な時には危険ではないのですが、抵抗力が落ちた人にとっては危険な菌。

厄介なことに、多くの抗生物質が効かないのです。

 

そのMRSAや病原性大腸菌など致死性のある細菌を死滅させる天然の抗生物質がワモンゴキブリの中枢神経からつくりだされるという研究結果が2010年に発表されたのです。

 

まだ成果が出るのは先みたいですが、これが実用化されたら本当に有難いですし、ゴキブリさん、ありがとうってお礼を言いたくなりますよね。

 

ゴキブリが人を救う。

この言葉も眉唾でなくなる日がくるかもしれません。

 

●殺虫剤の実験で命をはってくれている

 

殺虫剤、ゴキブリをコロンといかせられれば、ほとんどの虫をあの世へ召喚できますからねぇ。

アース製薬では60万匹というワモンゴキブリを飼育して、日夜実験しているそう。

 

ゴキブリさんたちのご冥福をお祈りしつつ、感謝したいと思います。

 

 ●昆虫食として期待!


中国では、ゴキブリの養殖場を営んでいる人もいます。

中国の漢方薬局でゴキブリが錠剤となって売られているために、中国国内の医薬品会社にトン単位でおろしているそうです。

でも食べるのもいけるという方もいます。

ピーナッツ油で素揚げして食べると体にも良いとか。

食力危機に備えて注目を浴びている昆虫食。

日本でも岐阜市にある自動販売機や福島県いわき市の自動販売機で、「究極の昆虫食G」としてアルゼンチン原産のゴキブリが売り出されています。

2023年6月には一部のドン・キホーテでも取り扱っていました。

案外あなたの身近な所で手にはいるかもしれません。

ピーナッツのような味で、香ばしくてサクサクとした食感で美味しいそうですよ。

時代がゴキブリにおいついてきたのかもしれません(笑)

 

 

いかがだったでしょうか?

少しはゴキブリに対する嫌悪感は薄くなったでしょうか?

 

もしダメでしたら、私の力量不足です。

家でごそごそ繁殖して、歩き回るだけで嫌われちゃう。

私も決して得意ではないですが。それにしても不憫。

ゴキブリさんたち、ごめんよ。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました!


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童話作家を目指している女性です。ゆったりと穏やかに、文章を綴っていきたいです。自作の童話も時々載せますので、よろしくお願いいたします。

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