#69【葛飾北斎】百物語「しうねん」
#69【葛飾北斎】百物語「しうねん」
皆様こんにちは!
絵画インストラクター松本です。
葛飾北斎の「百物語」は
江戸時代の怪談ブームの中
制作されました。
見つかっているもので5作。
今回は「しうねん」の解説です!
しうねん
へ、蛇が・・・!!
古今東西、蛇が怖いという方は多いですよね・・・!!
「執念」がテーマの絵。
蛇がしつこく位牌に絡みついています!
位牌の文字
「茂問爺」(ももんじい)は「百々爺」という妖怪のこと。
三方(さんぽう)と供物
供物は五供(ごく)とよばれ(線香、花、ろうそく、水、ご飯やお菓子などの食べ物)があります。
三方という神仏へ供するときに使う穴のあいた台の上にのせられていますね。
供物の手前の食べ物はかまぼこでしょうか。
食べ物が何かという明確な答えはないのですが、何だか美味しそうです。
水
五供のうちのひとつ
何が気に入らないのか、
鋭い目の蛇がリアルで怖いですね!!
4点モチーフをバランスよく配置している構図
北斎といえば構図!
絵画のデッサンでは
モチーフ(題材)が4つあることを
4点モチーフという言い方をします。
デッサン初心者は最初
りんごや立方体など1点のモチーフから練習していきます。
描く人にとっては
2点、3点とモチーフが増えるにつれ
どのようにモチーフを配置するか
画面にどのようにバランスよくおさめるか
難しいのです。
北斎の絵はデッサンではなく
怪談ブームを絵にしたものですが
供物、位牌、水、蛇という4つのモチーフを
配置している絵になります。
4つもモチーフがあると
ごちゃついてまとめるのが難しいのですが
北斎はバランスよく配置いますね!!
ごちゃついている感じがなく
スッキリとして
つい見入ってしまう絵です。
それではまた次回!
(^^♪
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蛇、怖いです~。蛇は茂問爺の執念が変化したものなのでしょうか。普通は人の名前なのに、どうして妖怪の名前が位牌に書いてあるのでしょうか。この亡くなった人が茂問爺という妖怪になったからでしょうか。いろいろ想像が広がりますが、松本様の「かまぼこ、美味しそう!」の発言はすごい!さすが絵を描く人です!細部までちゃんと見えていらっしゃる!蛇といっしょにある食べ物だから、私は見る事さえ躊躇しちゃいます(笑)今回も怖かったです。読ませていただき、ありがとうございました!祈安!(前回調べて使ってくださって嬉しかったです!ありがとうございました!)
2かまぼこに目がないんです。(笑)現代でお供えといえば袋詰めお菓子なので、食材痛まなかったのかなと絵をみて心配していました。江戸時代は現代より寒い寒冷期ということで多少置いておいても大丈夫だったのかも、と推測しております。終始かまぼこの話ですみません。(^^;)読んでくださりありがとうございました!
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