#70【葛飾北斎】百物語「お岩さん」
#70【葛飾北斎】百物語「お岩さん」
皆様こんにちは!
絵画インストラクター松本です。
葛飾北斎の「百物語」は
江戸時代の怪談ブームの中
制作されました。
見つかっているもので5作。
今回は「お岩さん」の解説です!
お岩さん
提灯の幽霊!!
毒を飲まされて亡くなったお岩さん!
幽霊になってしまった姿です。
歌舞伎で人気の演目、四谷怪談。
正式な名称は「東海道四谷怪談」といいます。
四代目鶴屋南北(つるやなんぼく)の作品です。
登場人物
民谷伊右衛門(たみやいえもん)…武士で色男だが公金横領した
お岩…民谷伊右衛門の妻
四谷左門(よつやさもん)…お岩の父
お梅…伊右衛門にほれている
伊藤喜兵衛…お梅の祖父、孫娘のためにお岩を亡き者にしようとする
あらすじ
浪人の四谷左門には二人の娘がいました。
お岩とお袖という美しい娘です。
お岩はかつて民谷伊右衛門と夫婦でしたが
伊右衛門の公金横領で離縁していました。
伊右衛門はお岩と復縁をしたいのですが
父の四谷左門は断ります。
伊右衛門は四谷左門を切り殺してしまいます。
その後、伊右衛門と復縁したお岩。
男子を出産しますが産後の肥立ちが悪く病気がちに。
そんな妻を伊右衛門は疎んじます。
(復縁したかったのは自分なのに何で?と腹が立ちます!!)
そんな折、
隣家の伊藤喜兵衛がお見舞いの品を持ってきます。
薬ですが、実は毒薬。
孫が伊右衛門にほれているので
お岩さんが邪魔だったのです。
遺体を川に流してしまう伊右衛門。
毒薬で醜くなりながらお岩さんは死んでしまったので、
恨みをもって幽霊になってしまいました。
お岩さんは
伊藤家と伊右衛門を恨み、滅ぼしていきます。
あらすじ以上です。
ざっとのあらすじですが
伊右衛門がクズすぎて・・・(^_^;)
顔以外のいいところがありません。
ここまで自分勝手な悪い人物なので
お岩さんが復讐を果たすとき
観客はスカッとするのでしょう。
お岩さんの顔を大きく描く
北斎といえば構図!
今回の絵は
顔を画面いっぱいに大きく描いています。
迫力が出ていますね!
読んでいただきありがとうございました。
それではまた次回!
(^^♪
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元旦那に本当に腹が立ちます。悪人っていつの時代にもいるのですね。悪が滅ぼされるのは因果応報ですが、お岩さんはめちゃくちゃかわいそう。でも滅ぼしたから、少しはスッキリしたでしょうか。迫力ある構図!画面いっぱいに描くのは子供がよくやりますが、そこから北斎は子供心にも溢れた人のような気がします。祈安!
1お岩さんは本当に可哀想ですよね。おっしゃるとおり北斎に子供心はあったと思いますし、子供が喜ぶ絵を描けたと思います。去年のことですが、実際にこの絵を展覧会でみた子供達が「おばけの絵!」と喜んでいました。読んでいただっきありがとうございました!
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