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美術談話-13【葛飾北斎】富嶽三十六景-13枚目解説(全46枚)

美術談話-13【葛飾北斎】富嶽三十六景-13枚目解説(全46枚)


皆様こんにちは!絵画インストラクターの松本です。

富嶽三十六景はベロ藍(プルシアンブル―)の美しい青を追求したシリーズです。

デジタルになれた現代人と違い、江戸時代は木版画に使える色数が少なく限られてました。限られているからこそ、当時の絵師は私たちが想像する以上に色に真剣に向き合っていたことでしょう。

どんなところに青色があるかぜひ発見してみてくださいね。
今回は富嶽三十六景の13枚目の解説です!

葛飾北斎ってどんな画家?
  • 江戸本所割下水にうまれる(1760-1849)
  • 浮世絵(木版画)の風景画というジャンルを築く
  • 画狂老人と呼ぶほど絵に人生を捧げる
  • 引っ越し93回!
  • 金銭管理が下手で画料はほぼ借金返済に
浮世絵「富嶽三十六景」って?
  • 全46枚!
  • 当初は36枚の予定が人気が出たため10枚追加された
  • 富士山を色々な場所から描く
  • 鮮やかな青「ベロ藍」プルシアンブルーの使用
  • 西欧諸国でジャポニスム(日本趣味)の要因となる

富嶽三十六景「隅田川関屋里」すみだがわ せきやのさと


隅田川関屋の里
朝焼けの中、三騎で連れだつ武士。
競馬のジョッキーのような姿勢で着物が風になびいています。
躍動感あふれる1枚です!

武士の着物の模様がそれぞれ違い、
馬も三頭とも色分けしてあります。

色が濃い着物の武士には明るい色の馬、
明るい着物の武士には濃い色の馬と
配色により人と馬が引き立って見えますね。

赤富士
朝焼けで富士山が赤く染まっています。
松が添えられ、この部分だけでも絵になります。
富士山

高札場(こうさつば)
幕府が決めた掟書などを板札に書き、
それを置いていた場所。
高札場

こちらは岐阜県の大井宿高札場跡
高札場とはこのように
風雨をよける屋根がついており、
木で囲んでいます。
大井宿高札場跡

石垣になっているのは幕府の権威を誇るため。
掃除の手入れなど管理は藩がしていたそうです。

時代劇をみていたら
「高札場」でてきそうですね。
(^^♪

隅田川関屋里は現在の足立区千住

関屋里は今の足立区千住あたりです。

千住関屋町(せんじゅせきやちょう)という
地名が今でも残ります。

関屋里の歴史
1189年
源頼朝の命により関所が設置されたことから「関屋の里」と呼ばれる
1932年
千住町大字関屋町から足立区千住関屋町に変更

絵には川が描かれていませんが
荒川と隅田川に挟まれた土地になります。

北斎の構図 富士山へ流れるような視線誘導

構図
手前から奥へ、流れるような構図です。

そして赤富士にちなんで
暖色のポイントが流れる構図の上にのっています。

一番手前の馬の明るい茶、
真ん中の馬に乗る武士の赤い着物、
奥の馬の色、
松の赤い幹、
最後に赤富士。

富嶽三十六景の赤富士といえば
「凱風快晴」(がいふうかいせい)です。
凱風快晴
凱風快晴

ですがこの「隅田川関屋里」の赤富士も
趣きがあっていいですね!


構図も勉強になったのですが、馬の顔つきや筋肉の膨らみ具合も思わず見入ってしまいました。

か、かっこいい・・・!!
馬

比べると一目瞭然ですが
私が描く馬・・・未熟!!
馬
ピンクの馬です。
3人の子供たちと一緒に色付けしました~。
(^^♪
ちなみに末の娘は富嶽三十六景で
「隅田川関屋里」がお気に入りです。

私も北斎の描くような高貴で粋な雰囲気の馬が
描けるように精進したいと思います!

以上「隅田川関屋里」の解説でした。
次回「武州千住」(ぶしゅうせんじゅ)の解説です。
お楽しみに。


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